Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

北海道短期集中観光 2018.6(2)

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All Photo by inos

登別の地獄谷から山道を歩く事20分ほどで大湯沼にたどり着きます。ただ、ひと山超える感じですからいくら北海道と言えど正直夏は快適なハイキングというわけにはいきませんね。この時期でさえ結構汗をかきました。

大湯沼、ここもその昔の火山の爆裂火口跡で周囲は約1kmと言われていますから結構大きいです。何より驚くのはこれが全部お湯であるという事。それも気持ちの良い温泉!というレベルではなく、最高130℃の場所が存在するというのですからまさに死の沼。誤って人間が落ちれば泳げる泳げないの次元ではなく間違いなく死亡ですよね。確かに目の前ではジャグジーのごとくいたるところがグツグツ沸騰している状態ですし場所によっては間欠泉みたいに勢いよくお湯が吹き上がり初夏の気温だというのに湯気が立ち上っていますから生命の存在は微塵も感じませんでした。

水草とかの植物がいっさい生えていないですしプランクトンなども生息していないので水の色が緑にならないんですね。乳白色ってこういう理由で作られるのですね。

そしてただ一つ革新を得たのはこの沼に近づくだけで暑いという事。沼の高温で空気が暖められているため、普通の湖なら水辺だけ涼しげなところここの場合は逆に暑い! 岸辺付近の砂のどす黒さもなんだか異様な感じでしたね。

この沼のすぐ脇には ”奥の湯” なる小さめの沼も存在し、こちらはサイズ感だけ言えば巨大な露天風呂に見えなくもない。適温ならきっとおサルさんなども冬には体を温めに来そうな雰囲気でしたが、こちらも75℃~85℃もあるらしく地獄の沼に変わりはありませんね。

もう少し現実的な温度を求め誰が見つけたか適温の場所を今は足湯として利用する事が出来ます。先ほどの大湯沼から流れ出る川を200~300メートルほど下流に進むと山中に天然の足湯が表れます。その200~300メートルの間に高温のお湯は徐々に温度を下げ丁度良い湯加減になっているとの事。でも冬と夏ではだいぶ差が出そうなものですから今が丁度良いという事は冬だとちょっとぬるいんでしょうね。

ここも川の近くを歩くだけで熱気を感じ、足湯を楽しむ他は清涼感とは無縁ですね。川辺を歩いて汗をかくという感覚は生まれて初めてです。

全てが天然の足湯ですからコンクリートで固められたりしていない分 ”暖かな自然” という不思議な感覚が楽しめます。例えば川底の砂や石も全部暖かいわけですし、川の中に生物はいませんが水面より少し上がったところはコケが大繁殖していたりとか。準備されているスポンジシートに座って足湯を楽しみながらやることもなく景色を眺れば、空を覆いつくすように生い茂った自然の緑がやけに透き通って見えて至福の時間を感じます。目につく葉っぱの種類や大きさも見慣れないものが多かったですね。

足湯に入る...その後必要になるのは間違いなくタオル。準備の悪い私に手拭いをくれたのは事前に仲良くなった駐車場のおじさんでした。

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