Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

撮影スイッチOFF、観光スイッチON

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All Photo by inos

土曜深夜の天体撮影は残念な結果に終わりましたが、せっかく高峰高原まで来たのですから観光でもして帰らないと勿体無い! 気持ちの切り替えは早いです。

当初の予定では朝まで撮影をした後とんぼ帰りで東京へ戻るはずでしたから観光スポットについて下調べなどしている筈もなく、辺りが明るくなってから徐にWEB検索にていくつかの観光スポットを調査。ここは山の中ですから登山客が続々と集まってくる中ようやく車内でうとうとし始めたのが5時過ぎくらいだったでしょうか。愛車MINIのシートはろくにリクライニングもしませんし、ベンチシートのように使おうにも車幅が狭くて体を横にする事すら出来ません。寝る!というより体を動かさずじっとしている!という表現が正しそうな姿勢のまま少し休憩。7時半には次なるスポットへ向け出発する事にしました。

高峰高原で一番の見どころである ”池の平湿原” へ。

大事にしている愛車MINIで荒れた砂利道を走る事3km程。たった3kmの移動なのにピカピカだったMINIは見るも無残な埃まみれ。よーく揺れましたし! やはりこういうところはジムニーが良いんじゃ?!

ここは霧ケ峰の八島湿原とよく似た湿地帯らしく沢山の高山植物が見られるらしいです。私もそのあたり全然詳しくありませんからひとまず案内所のおじさん二人に声を掛け注目すべきポイントを教えてもらいました。こちらが1聞くと10返してくれる陽気なおじさん達だったので色々な情報が得られました。散策ルートと草花の種類が書かれたリーフを1枚貰ってさあ出発。

ちょっと嫌な予感はしたんです。貰った地図には最低でも1時間40分の所要時間が書かれていましたから、多分険しい道なんだろうなと。出発地点にいきなり休憩所とかありましたしね。

歩き始めて2分で見えてきた急勾配のこのルート。ちょっとした登山じゃないですかこれ? 想像していた湿地帯ってもっと平らな場所だったんですけど。それでもここは標高2,000メートル。気温は24℃くらいだったようですから恐ろしく暑いという事はないです。

ただ少し後悔したのはリュックの中には重たい巨大レンズ2本を入れて出発してしまったのです。昨夜天体撮影が出来ませんでしたからせめて観光の思い出写真を最高級レンズで撮ってみようと! それぞれ1kgくらいですからレンズ2本で2kg。手にはα7RIIとタムロンのズームレンズ、これもデカくて重い。ふつうハイキングに本気レンズ3本体制では行きませんよね。

それでいて飲み物も帽子も持っていないのですから、こういう人が体調を悪くして救急車とかで運ばれるのです...。反省。幸い元気に帰ってこれられましたけど。

ここ数年で少しですが植物について詳しくなった私。しかし高山植物は例外ですね。オシャレな花屋さんにも売っていませんし街の花壇に植わっている事もありませんから、図鑑でも見るのが趣味なら覚えるでしょうが流石にそこまでの予備知識はなく...。

案内所のおじさんに貰ったリーフに書かれていた写真付きの高山植物一覧を見ながら一つ一つ実物と見比べていたのは最初の10分。その後はリーフを折り畳んでリュックに仕舞い、なるべく楽なスタイルで歩くように変わり、やがて写真すら撮るのがおっくうになってきて、日向エリアに出れば結局暑さとの戦いになってきて、ここがこの気温なら下界は今頃どんなことになっているのだろうと遠くを眺めて思ったり...。

最初のうちはα7RIIと最新AFレンズとの組み合わせなら飛んでいるハチにもピントが合わせられるんだ!とか感動していたんですけどね。

湿原周遊コースの中で一番標高が高くなる場所が ”雲上の丘広場”。2,110メートルですからあと200メートルで富士山5合目ですね。ここから湿原を眺めると本日1枚目の写真みたいな景色が見られます。

いやぁ〜正直私はあの湿原の平らなところだけ歩ければ良かったんですけど、案内のおじさんにこのコースを奨められたので半ばだまされたように必死に歩きましたが、やはり山登りってその頂に立った時その全ての価値を認めたくなるというか、やり遂げた達成感がたまらないんですよね。多くの場合頂上は涼しい風が吹いていてこの日も一気に暑さが和らぎました。

にしても、やはり皆ここまで歩く人はそれなりの格好をしてますよね。私なんてジーンズにポロシャツでくたびれたスニーカーにカメラしか持っていない、つまり車から降りてきたそのままの格好で場違いな感じでした...。

足場は良いが日光を遮るものが何もなく、日焼けするならこのエリア!と言わんばかりの湿原の真ん中。先ほどの ”雲上の丘” から下ってきたところです。池などもあったりして自然に出来た庭園って感じです。木道になっているのは足場がぬかるんだりする季節があるからでしょうね。ウグイスが鳴いていたりして平和そのものでした。所々にベンチなどもあり上手く日陰になっていればとても落ち着ける場所です。

上の写真のような平らな場所も開放的で良いのですが、私的には木々が生い茂るアドベンチャー感覚の森の中も好きです。下の写真は今回の周遊コースの中でかなり立体的でダイナミックだったポイント。この周辺をピグミーの森と呼ぶそうですが、ここにふわぁーっと霧が出てきたら妖精にでも逢えそうな場所でしたね。こういう場所は地面の温度も上がっていないのでとても涼しいです。

 

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