Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

計算や期待はハズレ、現実を受け止める他ない

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All Photo by inos

昨日の日記をUPする前、高峰高原のいくつかのポイントをロケハン後に「今回はここで撮ろう」と決めた場所。スキー場の麓にある駐車場で、2枚目の写真で一番左に写っている長細い小屋のような建物の左奥の広場。

天の川を撮るにはこの時期は大分遅くて、本来はゴールデンウィークあたりが最適。天の川自体が地上に近い位置にありますからフレーミングしやすいのです。今撮ろうとすると天頂付近まで上がってしまっている為、横アングルでは厳しくなってきて縦アングルを駆使する事になると思います。

その場合今度は地上付近がスカスカな感じになってしまいますから、今回は山のシルエットなどをうまく配置しようと考えスキー場の一番下から狙う!というプランだったわけです。

いつも通り、追尾用のポータブル赤道儀を用いての撮影となりますから夕方の明るいうちから機材の仮組みを始めました。何かと細かい作業が多くバッテリー1つを三脚に固定するにしても夜露対策を考えながらですから、暗くなってから組むのは結構大変なのです。まして周囲に似たような撮影者がいればむやみにライトなどつけられませんからね。

さて、今回の撮影機材ですが、お気付きの人がどれくらいいるか分かりませんが、私が所有している筈のないSIGMA 20mm F1.4 DG HSMをメインに選びました。20mmというワイドレンズで開放F1.4の明るさは唯一無二、世界でただこのレンズだけが実現している驚くべきスペック。今回はこの日のためにレンズをレンタルしました。また、Sony純正のG-Master 85mm F1.4も準備。どちらもF1.4というハイスピードレンズ。

同じ画角であるNikon 20mm F2.8 Aiなら私も所有しているのですが、いささか光学設計が古すぎて星を撮るには周辺のコマ収差が激しく現実的ではないと判断したから。これまではそれ一本で頑張ってきたんですけどね、やはり点光源である星を撮るには究極のレンズが必要でした。使用頻度を考えると自腹で購入するにはコストパフォーマンスが悪く、それならこういう時だけレンタルすれば良いじゃないか!という考え。心の何処かではSIGMA 14mm F1.8を使ってみたいのですが、ソニーEマウント用はレンタルどころか発売前だったりするので今回には間に合わず。次回はそちらを借りてみるのも良いかもしれません。

また、いつも天体撮影の際苦労するのがレンズの結露による曇りですが、今回はビクセンのレンズヒーター(写真内でレンズにまいているグレーの帯)を使用する事でそんな悩みとはオサラバする算段でした。ところがここで発覚するわけです、そのレンズヒーター用のモバイルバッテリーを忘れた事を。正確には荷物の何処に入れたのかを忘れていました。後になって出てきました。ちなみにレンズヒーターを使わずに撮影に突入すると、レンズが曇ってしまいまともな写真が撮れません。一旦曇り始めると、レンズ表面を拭き取ろうがものの1〜2分で再び曇ってしまいますね。

今回使用するレンズSIGMA 20mm F1.4 DG HSM は性能こそ良いにしても、かなりヘビー級レンズである事は間違いありません。レンズだけで1Kgを超えていますからね。そこで以前より赤道儀用として使ってきた超小型自由雲台をもう少ししっかりしたものに交換する事にしました。

こんなこともあろうかと遥か昔からチェックしておいていつでも購入に踏み切るようオンラインショップのバスケットに入れっぱなしにしていた製品。SLIK SBH-180DS。6mmネジ専用の自由雲台ですが、小型ながらアルカスイス互換カメラプレートを採用しており純正以外のものでも組み合わせる事が可能。

またT字のロックレバーの使い勝手も上々で、肝心なロック精度と耐久性はどうかというとこれがもう申し分ない剛性感で、仕様上の耐荷重3kgなんて全然余裕という感じ。多分2倍くらいいけるんじゃないかと。私が知る限りこのクラスの雲台ではピカイチですね。

さていきなり青白い写真が続きますが、こちらは本日の早朝撮った写真。何が言いたいかというと ”星空1枚も撮れませんでした” という結末。山の天気は変わりやすいと言いますがここ高峰高原も例外ではなく、Astro GPVの予報すら完璧にはあたらず、結局朝まで粘りましたが撮りたい方角の星がまともに見れる時間帯はありませんでした。しかも今は日が長いですから薄明時刻もかなり早く気がついたら朝(寝てないけど)という感じでしたね。

早朝明るくなってから見た景色が上の写真。雲というより霧ですね、それもかなり深い感じの。これではどうにもなりませんからこの時点で私は天体撮影を改め観光目的に切り替える事に。こればっかりは仕方ないですね、人間の力でどうにか出来る事なんてたかが知れているのです。日が昇る頃になったら大分霧もはけ、下の写真のように遠くまで見えるようになりました。まあこの時点で回復しても星空撮影がもう一度行えるわけではありませんけど...皮肉なものです。今回は新レンズ2本、レンズヒーター、新しい雲台と、色々準備をしていただけに残念です。

しかしここ高峰高原は下界が一望出来て素晴らしい場所ですね。

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