Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

真っ赤に染まる数日間

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All Photo by inos

生まれ育った長野ではこの花を彼岸花(ヒガンバナ)と呼んでいましたが、全国的に見ると曼珠沙華(マンジュシャゲ)と呼ぶ地域もあるようです。一昨日の土曜日にこの曼珠沙華(マンジュシャゲ)で有名な埼玉県日高市の巾着田まで行ってきました。

昨年の2017年には天皇皇后両陛下が訪れた事でも有名なようです。果たして22ヘクタールの土地に咲く曼珠沙華とはいったいどれほどのものでしょうか。

現地は観光客の車で大渋滞になるとの情報を得ていた為あえて愛車MINIではなく電車で向かいました。埼玉であれば我が家の有る西東京から西武線でアクセス良いですから好都合です。巾着田の最寄り駅は西武池袋線高麗(こま)駅、そこから歩いて10分程で今回の目的地 ”巾着田曼珠沙華公園” へ到着です。

普段は無料の公園もこの時期ばかりは入園料300円をしっかりとられます。正直外から眺めるだけでも十分堪能出来ますがせっかくここまで足を運んだのですから300円払って散歩がてらしっかり園内を散策します。

”500万本が咲き誇る日本一の群生” と呼ばれるだけあり、視界一面に広がる真っ赤なじゅうたんは凄いの一言。公園内は沢山の木々が生い茂っていますからその関係で直射日光が当たる場所と当たらない場所が出来、それによって花の色が真っ赤に見える所と朱色に見える所が出来表情が異なりました。

あらかじめこの花の群生を見に行くという目的意識があって訪れても想像以上の光景に驚きましたから、もしこれを遠い昔の人が予備知識なく歩いていて突然こんな光景に出くわしたらそりゃびっくりするでしょうね。ここは天国の入り口かそれとも地獄の入り口か!なんて具合に。やっぱり人にとって赤って言う色は特別なものですから、これだけの群生となるとちょっと怖いくらいです。

園内は花を見ているより写真を撮っている人のほうが多いくらいです。スマートフォンでお気軽に...という人は勿論ですが、これ見よがしに一眼カメラを2台も3台も肩からぶら下げて歩いているとか、大砲のような超望遠レンズを構えている人など様々。

カメラの性能は年々向上し値段も下がりましたから多くの人が高性能な機材を持てるようになった反面、買ってみたは良いが使い道は決まっていなかったりする人も多いでしょうから、こうした場所はそれらを存分に活用するチャンスというわけですね。若い人は多分インスタ映え写真に夢中なんでしょう。一生懸命工夫している姿は写真本来の楽しさを味わっているように見えてなんだか微笑ましい光景です。

園内はただ花が咲いているだけでなく、大きな川が流れていて、小さく細い橋をきゃぁきゃぁ言いながら子供が渡っていたり、靴下を脱いで川の中を歩いている人がいたりして、ちょっぴりアウトドア感覚が味わえる良い雰囲気の場所です。花が満開となるこの時期以外であればキャンプやバーベキューも出来るらしいですから、何処かに水道さえ見つければ良いキャンプ場としても利用出来そうです。流石に園内にテントなど張ったら怒られるでしょうから河原を利用する感じでしょうね。

意外だったのは、これだけ沢山の花が咲いていたらさぞ良い香りがするのだろうと思いきや、曼珠沙華は殆ど香りのしない花なのですね。もっとも、これだけの群生ですから香りの強い花だったら見ているうちに気持ち悪くなってしまいそうですが。

気がつくと同じような写真を沢山撮っています。多分それは私だけでなく皆同じような傾向じゃないかと思います。なので少しずつ違った事をしたくなってくるんですよね。朝から晩までいれば日差しの強さや光の方向が変わるので少しずつ違った表情の写真も狙えるでしょうが、私もそこまで根気はありませんし、そもそもこの日の到着が15時半くらいでしたから既に夕暮れ時なわけで。重たいズームレンズは持っていきませんで、単焦点レンズを持ち出しましたからそのボケ味を利用して遊び心の有る写真を...。

花ばかり見ていると人の多さを忘れてしましますが、実は結構沢山の観光客が訪れています。観光バスが来るくらいですからね。この時期だけの出店もありますから土地の名物を食べたり手作り品を買ったり ”花より団子” な人向けのサービスもちゃんと準備されているというわけです。私はミルク味アイスを一つ...。だからそれってバニラアイスと何が違うのか。

花の命は短くて...とは誰かが言った言葉ですが、中でもこの曼珠沙華の命は非常に短く、本当に綺麗な花のピークは数日間のみで、あっという間に茶色く枯れてしまいます。この日(9月22日時点)も日当たりの良い場所は少し枯れかけていましたから今日24日ではもう見ごろを過ぎてしまったでしょうね。先週末だと早かったと言われていますから私はギリギリで良い日に行けたのかも知れません。

日が暮れて元来た道を歩き最寄り駅へ向かう道中、何人かの観光客が曼珠沙華の花を片手に持って歩いていました。すごく良い光景なのですが、どう見てもそれ ”抜いてきたでしょ!” と突っ込みたくなりますよね。ご近所さんがこの時期だけ農作物とか手作り品を売っていたりする中で曼珠沙華の花も売っていたので多分買ったのだと思いますが、それを知らない人が見たら公園から抜いてきた!と思われてしまいそうです。

せっかくなら公園の一画に自生する花を抜いて持って帰って良いコーナーみたいなのを作ったら良いかも知れませんね。それこそ1人300円で2本まで好きなのを抜いて良いです!みたいな。そのエリアだけは毎年人工的に種を蒔いて育てるなどして、持って帰れる花祭り!っていうのも話題になりそうな。

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