Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

早く走りたいわけじゃない、空を飛びたいんだ

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All Photo by inos

ドイツケルンでは今年もPhotokinaが開催され各カメラメーカーからは続々と新製品発表が行われていますね。Fujifilmからはいよいよ1億画素オーバーの中判カメラ開発発表が聞こえてきました。1億画素ですか...。

優れたプロダクツというのがある日突然予告無くポンと生まれるわけではない点を考慮すれば、メーカー間または自社内で切磋琢磨し開発を進めるのは当然としても、残念ながらデジタルカメラの世界は未だに画素数で高性能を謳う習慣が続いていますし、それを真に受ける我々消費者がいます。

高性能スポーツカーが ”この車は350km/h出ます” とその性能を謳いスピードメーターは確かに350km/hまで刻まれているけれど、実際は街中を40km/hで走らなければいけなくて、その場合むしろそのスピードメーターでは目盛りが細かすぎて読みづらいなんて事があるように、カメラの世界も話題の数字に躍らされてしまって本当に求めているものが何なのか、生活を豊かにするカメラとはどんなものなのか、一番大事な点が見えづらくなっている気がします。

確かに新開発のカメラはいつでも高性能。でもデジタルカメラの歴史の中で一番の革命はやはりスマートフォンに内蔵された事でしょうしそのシェアが大きい事。だとしたらカメラメーカーはスマートフォンに内蔵する先進的なカメラの開発に注力するくらいの潔さがあっても良い気がします。だってそれが成功すればより多くの人を幸せに出来るという事でしょう? 「一眼カメラなら撮れるんだけどね、スマホじゃ無理だよ!」そんな悔しいシーンって今でもあるはず。

「我々はこれまで長らく一眼カメラを作ってきましたが、今後は各社のスマートフォンに対応する超小型カメラの開発に注力します。今は一眼カメラには適いませんが5年後には大きく重たいカメラを持つ意味は無くなるでしょう」くらいの潔さ。

カメラ好きな私がスマートフォンを応援したいわけではありませんが、なんだか各社のカメラ競争がドングリの背比べにしか見えなくなってきた...良く言えばどれを使っても実用上支障がないレベルまで満足出来る品質になったという事です。

そして、カメラを語るより写真を語る事の方が遥かに難しく意義のある事じゃないかと最後に付け加えておきたいです。

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