”4月の雪” の噂さえ聞こえた今日の冷たい雨は東京の桜を一気に終わりに追い込もうとしています。写真は数日前の晴天時のもの。毎年同じような花を咲かせるし今年はわざわざ写真に収めなくても良いかな？ と思うのですが結局カメラを向けてしまうのは春の魔法だと思います。

桜と言っても私はそれ単体を見るよりそれを取り巻く環境も相まって、肌寒い風と暖かな日差しの中に特別な時間の流れを感じるのが好きです。一本の桜と、人々が取り巻く一本の桜ではそれだけで解釈が変わるように、そこにはいくつものドラマが見えるような．．．。

目の前の出来事や環境に沢山の感想を持てる事を私は幸せだと感じています。お昼に中華の酢豚を食べて「美味しいね」と思う人より「お肉は柔らかいし、量もたっぷりで最高、これならご飯２杯行けるね、ついでにこの卵スープの塩加減も絶妙」と思える人のほうがどこか得した感じがするように。

僕らは似たような毎日を暮らしているようで些細な変化の中に生きています。その違いや感情の動きなどが分かりやすく見えてくるのがこの桜の時期な気がします。

桜の淡いピンクから若々しい緑へ。この移り変わりもまた最高に美しいと思います。