Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

ガラス1枚を追加する

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ソニーからFE135mm F1.8 G-Masterが発売されたのは勿論チェックしていますし、それが望遠鏡並みの性能と言われるZEISS APO-SONNARを超えてきそうな特性を持っていることは理解していますが、気軽に購入できるお値段ではないですし天体以外の用途では日常使いづらい焦点距離だからして、私はデモ機を触ってにんまりしているところで踏みとどまっています。

そんな高級レンズと同日に発売されたケンコーの天体撮影用フィルター ”スターリーナイト” こちらは早速購入してみました。まあ片や高級レンズでこちらはガラス1枚ですからあまり迫力はありませんが...。

スターリーナイトフィルターとは随分ロマンチックな名前をつけたもので、早い話が光害カットフィルターです。説明によればナトリウム灯や水銀灯の波長のみをカットする構造となっているらしく、星景撮影ではぜひとも導入したいアイテム。

これまでも似たような人口光カットフィルターは存在したのですが、主にコーティングによる波長コントロールでしたから光の入射角の影響を受けやすく広角レンズには不向きとされてきました。でも光害の影響を受けやすいのってどちらかというと広角系で地上までをフレーミングする星景写真なんですよね。そこで今回のスターリーナイトフィルターはガラスそのものに特定のスペクトルをカットする構造を持たせる事で光の入射角の影響を受けにくい光学特性を実現したとの事。

LAOWA 15mm F2レンズなら超広角ながらねじ込み式フィルターに対応していますから私の撮影環境には無条件で導入することが出来ます。ステップアップリングを使用すればソニー85mmF1.8にも使えますね。

マイナスポイントがあるとすればこのフィルターを使う事で特定波長がカットされますから1/3段分の露出倍数を考慮する必要があるという事ですね。カメラの内蔵露出計を使ったオート撮影なら問題ないですが、天体のようにフルマニュアルで撮影する場合は露出倍数を頭で計算しないといけません。

普通の写真なら1/125のシャッタースピードを1/100で切れば良いだけなのでその違いは誤差みたいなものですが、天体撮影のように長秒間露光の場合は3分露光を4分露光まで伸ばしてあげないといけないのでこれは赤道儀の精度が要求される違いになってきますね。スカイメモSと15mmレンズならまず問題にならないと思いますが望遠系と組み合わせる場合は慎重になります。

それでもそれを持って余りある結果が出ると期待したいですね。光害に悩まされるのは撮影後の後処理ですからそれがどれだけ楽になるかそこがこのフィルターを使う最大の理由となりそうです。

ちなみに発売3日目にして新宿ヨドバシカメラではフィルターサイズによっては売り切れも出ているのだとか。こんなマニアックなフィルターですから注文が殺到しているというよりも入荷が少ないだけですよね?

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