Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

誰かが見た世界を想像してみる

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All Photo by inos

学生時代からの友人から「君はネパールにでも行ってきたら良いんじゃないか」と言われたのはもう10年以上も前の事と記憶しています。

今年のゴールデンウィークにたまたま仕事仲間がそのネパールへ行くと言い、冗談半分で誘って頂いたのがずっと心残りではあったのですが、金銭面や下準備の他に、私は体質的に細菌の多い場所へは行ってはいけない体という事もあり、現地の写真を楽しみに待つ立場となりました。

彼はこの旅に3台のデジタルカメラを持参し用途に応じて使い分けたというのですが、それって少し感心します。私も複数のカメラを所有していますがその日持って行くのはどれか1台です。重たいカメラはなるべく持ち歩きたくない...というだけです。

自分が撮った写真を見直す作業もなかなか面白いとは思うのですが、人が撮った写真を時系列で見るというのはすごく興味深いですね。デジタルになってからフィルム代や現像代を気にせずシャッターを押せるようになりましたから、特に写真好きの人が撮ったものを見ていくと一つのシーンに何度もシャッターを切った形跡がはっきり現れます。1枚では気付かずとも数枚が並べばその人がフレームのどこにポイントを置きたかったのかがおのずと見えてきますから、現場の雰囲気と、フレーミングしたカメラマンの世界観が同時に感じられます。フィルム時代のコンタクトプリントを見るのに近い感覚が、一般人の我々が撮った写真からも感じられるようになったと言えそうです。

今日の写真は確か3回シャッターを切っているうちの1枚目。印象に残ったのは小さな子供の洋服が凄く汚れていたところ。モノクロのほうがしっくり落ち着きそうな気がしたのですが、ただ色を抜いてしまうと女の子の赤い洋服がグレーに落ちる分、小さな男の子の洋服の印象が薄れてしまいます。この画は奇麗な赤があってこそ汚れた緑が象徴されているのですね。かと言って現代的なフルカラーという印象もちょっと違う気がして明るさや色味など少々調整させて頂きました。

私にもこんな画が撮れると良いのだけれど...。

画像提供: Sさん

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