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1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

Apple WatchをGPSロガーとして使う

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All Photo by inos

私がApple Watch Ultra2を購入した目的の一つはサイクルナビゲーションである事はもう何度か書いていますが、実はもう一つの目的としてGPSロガーとしての使い方があります。

主に一眼カメラを使った写真撮影時に1日の行動をGPSロガーアプリで記録しておき、撮影後のRAW現像時に写真ファイルと行動ログ(gpx形式)を紐付け、その写真がどこで撮影されたものなのか管理するのが目的です。今時スマートフォンで撮影する写真には最初から撮影場所のジオタグが記録されていますからそんな手間は要らないんですけどね一眼カメラの場合は位置情報を後処理で管理する必要があります。

そのような理由からApple Watchに標準搭載されるワークアウトアプリで消費カロリーや心拍数を記録する一項目として位置情報を持たせるのではなく、とにかく正確な位置情報を長時間記録し続けることが重要になりますから、使用するアプリはサードパーティ製が有利です。

現在私が利用しているGPSロガーアプリは ”ウェイログ” なるもので、これはiPhone単体での記録は勿論のことApple Watch単体での記録にも対応しており、どちらかのデバイスを身につけていれば位置情報が残せます。

各アプリのスクリーンショットが上に掲載した画像。Apple Watch版の場合は地図表示は申し訳程度のもので、表示エリアが狭いだけでなくライン状の軌跡のオーバーレイには対応しておらず、通過地点がウェイポイントのように描画されます。まあ記録中の表示は「ちゃんと記録されているな!」という事が分かれば良いだけなのでこれで十分。問題は記録されたログの正確さです!

今回の検証は愛用しているiPhone11とApple Watchそれぞれで同一アプリを使い、同じルートを自転車で移動した奇跡がどれだけ正確に記録されているかの比較。そんなのほとんど同じじゃないの?と思われるかもしれませんが、Apple Watch Ultraに内蔵されるGNSSチップは2周波GPSに対応していますから、iPhone11の1周波よりも正確に位置情報が記録できるはずなのです。

だから私はApple WatchのGPSロガーとしての使い道に目をつけた!というわけ。(ちなみに最新のiPhoneの中には2周波GPS対応モデルもあるはずです)

さて、能書はそれくらいにして結果の方を見てみます。ウェイログアプリはApple Watchで記録したデータも記録直後にiPhoneアプリにデータ転送されiPhone画面で一元管理する事ができます。

今回は2つのデバイスで記録したログデータを同一条件で視覚的に比べるためiPhoneに転送されたデータのスクリーンショットを並べてみました。上の画像のiPhoneで記録したデータとApple Watchで記録したデータを見比べると、僅かにiPhoneのログの方が直線で波打っている感じはありますが、このスケールで見ている限りはひとまず同じところを走ってきたんだな!という事くらいしか分かりません。

では部分的にズームしてみるとどうか? もう違いは明らかですね、iPhoneで記録したログは道路から外れ住宅街の中を突っ切っているように記録されていますが、Apple Watchで記録したものは綺麗に道路上に軌跡が描かれています。しかも自転車移動なのでKeep Leftで道路の左寄りを走っていることも確認できます。

特にiPhoneの奇跡がこうして大きく外れている現象は道路の両側にマンション群や高層ビル等の大きな建物がある地点で顕著で、時にそれは街路樹が生い茂っていたり普通の住宅街であっても空が狭い環境では同様の傾向に転びます。いわゆるマルチパスと呼ばれる建物等への電波の反射の影響が出てしまうためですね。

この記事には掲載しきれませんがこの他にも地図上に描かれた軌跡の全域でこうした測位精度の違いが現れていました。

一方Apple Watchの2周波GPS(L1、L5)による測位はそういった悪条件でも正確に位置を補正できるとされており、確かにこの結果にもその違いがはっきり現れています。これはGPSロガーとして最適なデバイスですね。大変気に入りました。

あとはこのウェイログアプリを使い続けてApple Watchのバッテリー持続時間が気になるところ。今回の検証は短時間の運用比較ですから次回はもっと長時間で試してみますかね。

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