Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

JAPAN MOBILITY SHOW 2023(4)

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All Photo by inos

今回のマツダブースは驚くことに展示車両の全てがロードスター。逆にいうとロードスター以外の車は1台も展示されていないという潔さ。

普通なら来場者の事を考えて、主要なモデルラインナップを一通り並べるとか、せめて新型車を並べるとかすると思いますが、ロードスターのみで構成してきたところにメーカーとしての強い意志を感じますね。

今回はブースの正面に上の写真にあるようなミニカーで作った巨大ウォールがあり、この辺りにも遊び心が感じられました。ちょうどそこに興味を示した子供がやってきたりして。

ああ今年のマツダは来場者にワクワクを届けたい!そんな意気込みなんだってこの時思いました。

正面という意味では本来ブース正面はこちらなのかもしれません。真っ赤なNAロードスターが贅沢にスペースを使って展示されていました。私くらいの年齢の人であればこのユーノスロードスターが誕生した1989年は高校生くらいで、ちょうど車に興味を持ち始めた頃。

世の中は四角く地味な車が多かった時代ですから、丸みを帯びた真っ赤なオープンカーが街を走り抜けていく姿に二度見するくらいの衝撃を受けたものです。まさかそれが国産車でマツダのグループ会社が作ったなんて俄かには信じられなかったですね。てっきりヨーロッパのどこかの国の車だと本気で思っていました。

リアビューがまた最高にキュートで、まとまりのあるテールランプは確かグッドデザイン賞か何かを受賞しアメリカの博物館に展示されたと記憶しています。

こうして今見ると流石に最先端の車には見えませんが、少なくともこのボディデザインやサイズ感には色褪せない魅力があって、リトラクタブルライトのカッコ良さとかウーパールーパーの口みたいなエアーインテークとか、そのどれもが確かに洗練されたデザインだったと再認識します。

かくいう私もロードスターは2世代目となるNBを所有してきましたし随分お金をかけて改造もしてきましたが、今思えばやっぱりロードスターはこの初代NAだな!なんて事を思います。

 

会場にいたスタッフの方に話を伺うと、NAロードスターはもう30年も前の車ですが、マツダは中古車を新車のようにリフレッシュさせるレストアサービスを今もやっているんだとか。

ロードスターのレストアサービスを開始したという情報は何年か前に話題になりましたが、確かその時は台数限定で募集したはず。要望が多かったのかそれが継続的に行われているという事ですね。

傷んだパーツは新品部品で置き換えられボディは板金塗装が行われてあの頃の新車が現代に蘇る。ベース車両の状態にもよりますが新車が1台購入出来るくらいの費用を覚悟すればそれが実現するというのです。素晴らしいですね。私がもしNAロードスターに乗る時が来たらその時はメーカー純正レストアお願いしたいかも。

こちらはNDロードスターの展示ですが見るからにサイズ感がおかしい。実車の1/2にサイズダウンされた模型です。ちびっこのための記念撮影サービスですね。

こんな展示をしたところで車が売れるわけではないからして何億円も掛けてこのイベントに出展するメリットがあるのか?と聞かれれば明確な答えは無いものの、イベントってこういうものだと思います。具体的に契約に繋げよう!ではなくて興味を持ってもらう場。今年のマツダは本当に素晴らしい姿勢だったと思います。

NDロードスターのクーペ。軽自動車のコペンだって電動ルーフなんだから300万円を超えるロードスターなら当然んでしょ!という勿れ。ロードスターはライトウエイトスポーツですから豪華装備よりも軽快さと手軽さがコンセプト。こういうのはあの頃見た憧れなのです。今じゃそれが高級スポーツカーの如く装備されているのですね。まあこれも時代でしょうか。

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