Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

世代交代のとき

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All Photo by inos

分かってはいた事ですがいよいよ地上波アナログ放送が終了です。映像関連の仕事をしている身としては自宅のテレビを更新する以上に重要な節目と感じます。

プロ用VTRがアナログからデジタルに切り替わった時、多くのエンジニアが画質劣化の少なさに驚き、FF/REW時の画像乱れの少なさに感動し、コンピューターとの相性の良さが際立ってきて、少し勉強すれば誰にでも ”プロ画質” が扱える事に次世代機器の到来を実感しました。それと同時に、自分の手足のように動かす感覚は希薄になり、必ずしも経験がものを言う時代では無くなって来ていることに少し寂しさを覚える人も少なくないと思います。

それでも、映像機器に関してはもはやご家庭からアナログが無くなった事実を自覚し、プロの現場で働く私達はまたその先を追及していかなくてはいけませんね。

と、かくいう私ですが、家のテレビ環境はというと未だに丸みを帯びたブラウン管...。ケーブルテレビが引かれている関係で、アナログテレビは2015年3月まで引き続き使えます。なんだか実感に乏しい1日。

私がもしHDテレビを購入するとしたら、それは以前から書いているとおり液晶ではなく最低でも有機EL方式。動きの激しい映像に対する反応速度の速さが一番の理由です。今時の液晶テレビでも4倍速描画などの機能が入っていますからそれなりに綺麗には見えるのですが、映像編集で適用したフィルターワークを解析するのに液晶ではまだまだ厳しいです。逆に言うと編集では液晶テレビの残像感よりも細かなパラメーターでフィルターワークをしているということです。作り手さんはそれくらい仕上げに拘るものです。

業務用やマスターモニター用途としてはSONYから有機ELモニターが発売されていてそれなりの評価を得ているようですから、数さえ出れば、そのコンシューマー向けBRAVIAの登場も遠くないだろうと首を長くして待っているところです。ただ、現状は25インチが最大ですから、それがいきなり30インチ越えで出てくるとは考えにくいですけど。

家電機器メーカー各社は、この地デジ乗り換えの山を越えた後、それぞれのオリジナリティやクオリティの向上を計らない限り売れ行きに繋がらなくなるでしょうから、見れるテレビから使うテレビに方向転換していくものと私個人は考えています。

最低でも32インチの有機ELが待ち遠しいです。

 

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