Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

溜め息が出るほど

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All Photo by inos

 

 

IIIfボディは1954年製、ズマロン35mm F3.5Lレンズは1950年製、今日ようやく2つが合体していよいよカメラっぽい形になりました。新品と見間違える程のレンズもさることながら、この二つが一体化した時の工芸品のような美しさは、道具として使うよりコレクション化する方が多いのも納得出来るというものです。

レンズキャップは別途手配しましたが、ボディには当時の取扱い説明書(ドイツ語)が付属していたのに驚きました。コレクターの方ならこの取説のために数千円とか払うのでしょうけど、残念ながら私には語学力の点で役に立ちそうにありません...。でも、このカメラの使い方ならカメラマンの翁長さんに昔教えてもらっていますから問題ないですね。

シャッターを押せば間違いの無い撮影が約束されたデジタルカメラと違い、この時代のカメラにはいくつものお作法があります。

まず、フィルムはハサミで専用の形状にカットしてからでないと入れられません。勿論後ろの蓋など開きませんからボディ底蓋を外しスライドさせるように装填します。露出計は内蔵されていませんから絞りとシャッター速度は経験で決めます。シャッター速度は必ずフィルムを巻いてから設定します。先に設定してしまうとフィルム巻き上げ時にシャッターダイヤルが一緒に回ってしまい全然違う速度でレリーズしてしまいます。1/25より遅いシャッター速度を使う時はボディ前方の低速シャッター設定ダイヤルを使います。つまりシャッターダイヤルは高速用と低速用の2つあります。ファインダーも2つあります。片方のファインダーでフォーカスを合わせた後、もう片方のファインダーでフレーミングを行います。私のように35mmレンズを使う際は更にもう一つファインダーを取り付けます。シャッターを切る際はシャッターダイヤルに指が当たらないようにします。シャッターが開く瞬間にシャッターダイヤルが回転するため、指が触れてしまうと正しい値で露光出来ません。フィルムのカウンターはフィルム装填時に手作業でセットします。底蓋を開けたら自動でリセットされるような機構はありません。

うーん、このマニュアルトランスミッションの車に乗るような感覚、MINIと共通するのです。

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