愛用している三脚用雲台は上の3つ。カメラバッグの中にはあと2つあるにはあるのですが、学生時代に購入した安価なものなので精度が悪く事実上使っておりません。どちらかと言えば思い出の品ですね。

上の3つの雲台のうち一番左のものは後方に見えるBENRO三脚とセット購入したもので一番使用頻度が高いもの。ボール径36mmで耐荷重12kgですからそれなりの重量物でもがっちりホールドする性能があります。赤道儀を使った天体撮影を行う際は必ずこれを使っています。

真ん中のものはFotoproという中華製ミニ三脚を購入した際付属してきたもので、大きさの割には剛性が高い点が評価できるのと、小さいのにパン方向に独立した軸で回転できるのでパノラマ撮影には良いと思います。ただし普段ミニ三脚自体あまり使わないため使用頻度は極めて低いです。

さて、今日取り上げるのはこちらの小型雲台。1枚目の写真の一番右に写っているものです。SLIK製SBH-180DSという現行モデル。購入したのは当ブログを振り返ると2018年夏だったようです。これも赤道儀と組み合わせる前提で “小型で高剛性” を第一に考え当時色々な雲台を実機確認しながら選んだ記憶があります。

この雲台、すごく良いんです！。何がって、ボールの加工精度が高いのか僅かな力で締め付けるだけで非常に強固に固定され、しかもその締め付け時に雲台が微動だにしない！。どういうことかというと、このクラスの雲台はロックレバーを締め付けて行って最後にグッと固定する瞬間に僅かにボールが動くものが多いのです。おそらくボールの真円度が低い場合（極端にいうと楕円）に発生するものと考えられますが、その場合、カメラのフレーミングを行い、ここぞと思ったところで雲台を固定すると最後の最後で僅かにアングルがずれてしまう．．．そんな事になります。

じつは私が所有している上の3つの雲台のうち、そのブレが全く発生しないのはこのSLIK製SBH-180DSだけです。とても信頼できる雲台だと思っています。

ただしこの雲台、かなり小型なのでフリクション調整ノブはついておりません。サイズ的にそこまでを望むのは贅沢というものでしょう。それでもアルカスイス互換プレートに対応しているため、他社のアルカスイスカメラプレートとの組み合わせでも使える点は◎。何より、固定ノブをちょっと絞めただけでがっちりホールドされる点は使っていて大変気持ちが良いです。

私的には100点をあげたいこの雲台、たった一つだけ残念な点があるとすれば、三脚取り付けネジのサイズが1/4インチ（細ネジ）であるところ。比較的小型な三脚であればそれが標準ですから当たり前と言えば当たり前なんですけどね。私が所有している三脚はほとんどが3/8インチネジ（太ネジ）でして。

上の写真の左側の雲台は3/8インチネジ、右のSBH-180DSは1/4インチネジ。これくらい違うというわけです。

私が思うに、雲台の三脚取り付けネジのサイズは皆3/8インチに統一で良いと思うんですよね。1/4インチへの変換はごく小さな変換ネジが巷にはたくさん出回っていますからそれを利用するだけでコンパチに出来るわけで。

で、3/8インチネジ（太ネジ）の三脚に1/4インチ（細ネジ）の雲台を組み合わせようとすると、太いネジを細い穴には入れられませんから物理的に大きさを変換するためのアダプターが必要になります。

何度も言いますが逆だったら本当に楽なんですよね、細いネジを太い穴に入れるなら。小指の爪ほどの小さな変換アダプターで事足りるので．．．。

今回の組み合わせはそう簡単ではありませんから上の写真の雲台の横にある丸いプレートのような変換アダプターを使用します。直径60mmもありますからなかなかの存在感。でもこれを三脚に取り付ける事で太ネジが細ネジに変換されますから、1/4インチネジにしか対応しない雲台も取り付けられるようになるというわけ。

この変換アダプターはエツミの変換止ネジ（E-7091）というもの。昔はマンフロット製のものを使っていましたが流石に大きすぎたので今回このエツミ製を購入しました。

三脚と雲台の間に変換アダプターを組み合わせた図。まああまりスタイリッシュな感じはしませんが、一応ガッチリ固定はできるので運用上支障はありません。これを一つ持っておけば三脚に限らずクランプとの組み合わせなどでも活用できそうですしね。もちろん赤道儀との組み合わせも実現するはずです。

雲台の使い心地は最高なので、総重量3kgくらいまでの機材を固定する場合にこの小さな雲台をもっと活用していこうかと考えています。