Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

便利な時代は好きな部分を選ぶ時代

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「現代の家電製品は機能が多すぎる」と言われれば、「確かにそうですね」と私は答えるでしょう。スマートフォンに代表される携帯電話は勿論ですが、テレビにしてもビデオ(最近はHDDですが)にしても、電子レンジも洗濯機も、”コンセントに繋げば使える” という単純なものではなくなりました。便利になったと一口にまとめるにはいささか無理があります。

どれにも共通して言えるのは、機械ではなく電気仕掛けで動いているという事。

機械的に動いていたレコードプレーヤーは非常に分かりやすい仕組みで音楽を聴く事が出来ましたが、そこへMP3プレーヤーが急に現れたら、見た目には全く分からないブラックボックスにビットレートだのメモリー容量だの、およそ音楽とは無縁の数字を意識する事になって、好きな曲を聴くためには画面に映し出されるマークやボタンの意味を覚える必要が出てきました。機械であれば人が想像できる程度の事しか出来ませんでしたから説明書を読むまでもなく使えたわけですが、電子機器になった途端に出来る事が多くなり過ぎて、使う人の理解の範疇を超えてしまったのですね。

特にこういった課題はお年寄りのいる家庭にとって深刻化していると聞きます。病院に行きたくても電話すら掛けられない...。これでは確かに困ります。

ただ、こうした機器も使い方さえ分かれば(覚えられれば)便利である事は誰もが認めるところです。でも、いかんせん覚える事が多くなり過ぎましたから、覚えようとするだけで嫌になってしまいますね。ならば、自分がやりたいと思った部分だけ覚えましょう。真面目な人は家電製品を購入すると取扱説明書を端から読むと思います。私は昔そうでした...好きでしたから。でも今は違います。説明書はまず読みません。必要に迫られた時だけ調べるのです。こうしないと自分が使いもしない機能を端から覚える事になりますからとても続きません。勿論覚える事が好きな人は良いですが...。

私は仕事で毎日色々な方と会話をしますが、どうも電気製品を使うのが苦手という人に真面目な方が多い気がします。一つの機器を使いこなすために電話帳のような説明書を端から読むのはなかなか大変な事です。どうでしょう、3ページくらい好きな部分だけ理解したら次の機器を触ってみては。それをまた3ページ覚えたら次の機器を...。

そうしているうちに頭の中のシナプスが繋がるように、機器の共通点も繋がってきます。私はそんなふうに覚えています。一つの物を覚えるだけでは丸暗記になりますが、複数の物を触って共通点が見つけられると、丸暗記ではなく仕組みが見えてきて、似たような機器なら予想が出来るようになります。

いえ、正直なところこんな事を書くからには近頃自分の記憶力の衰えに閉口しているわけでして...。

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