あれから4年、というのはあまりに時間の経過が早く感じます。歳を重ねるにつれ1年が早く過ぎると言いますが、それは昔の事をつい昨日の事のように思い出せる特殊な能力を身に付けたのだと思うようにしています。

スポーツにはあまり関心の無い私ですから、野球もサッカーもろくにルールさえ知らなかったりしますが、オリンピックというフィールドはある種のお祭りのような勢いがあり、マイナー競技であってもテレビ中継では誰にでも分かりやすく解説してくれますからついついかぶりつきで見てしまいます。そんな私がスポーツについてあれこれ語るのは説得力がありませんが、オリンピックという競技大会から学ばされる事は多いように思います。

競技と名の付く以上はそこに1位がいてビリがいます。やるからには誰だって上を望むでしょうし結果を残したいと思うでしょう。テレビで見ている私たちはその色が何色かとか、順位はどうかとか、タイム差はどれくらいかとか、分かりやすい結果ばかりが話のねたになりますが、そこに輝く色の本当の意味とか価値とか重みとか、それを目指す意気込みとか覚悟とか努力とか、自分の中の自信とか不安とか限界とか、そういうものは結局そこで戦う本人にしか分からない事で、だから結果を前に涙する選手を見て初めてその気持ちの一部を共感できた気がして、TVニュース一つにしても言葉を選んで伝えているのだと思います。

銅メダルが取れたけど悔しがる人がいて、銅メダルが取れなくて悔しがる人がいる。

どちらも色に対する悔しさではなく自分の気持ちとの戦いだった事に、日々の私たちの生活に重なる部分がある気がします。