Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

目盛りの必要性

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All Photo by inos

SIGMA DPシリーズで気に入っているのはマニュアルフォーカスの操作性。右手親指の位置に設けられた小さな小さなフォーカスダイヤル。フォーカスモードをマニュアルに切り替えた時はこのダイヤルを回してフォーカスを合わせるわけですが、これがなかなか良いのです。

勿論、ダイヤルそのものが小さいので微妙な操作は難しいのですが、距離目盛りが対数のように割り振られていますから、近距離と遠距離で調整の煩わしさは感じません。何より、声を大にして言いたいのは「距離目盛りが振られている」事と「フォーカスが行き切る」という事。

今どきのカメラの多くは、フォーカスリングに目盛りは振られておらず、とにかくリングをグルグル回して 、合焦はディスプレイに表示された画像と電子目盛りで判断するものが多いです。でもそれだといったいどこまで回せば無限遠になったのか感覚で分からないんですよね。

DPの場合は、ダイヤルを手探りで右に回し切っておけば無限遠です。カメラの電源を入れ、マニュアルフォーカスに切換えれば確実に無限遠にフォーカスが合うわけです。逆もしかり、常に最短撮影距離の0.28mにダイヤルを合わせておけばマニュアルフォーカスに切換えた瞬間に最短撮影のスタンバイが出来るのです。3mも5mも同じです。つまり自分で好きな位置に固定しておけばフォーカスモードを切り換えるだけで ”プリセットフォーカス” として使えるという事です。

そして、それはカメラがスタンバイに入ってしまった時もキープされるわけですから、次に電源を入れれば同じところにフォーカスが合います。多くのカメラは電源を入れ直すたびに無限遠に飛んでいってしまいますから、三脚を据えてマクロ撮影をするような場合は大変です。

残念ながらDPのMerilシリーズにはこのダイヤルがなくなってしまいました。それはSONY RX1も同様です。グルグル回ってしまうフォーカスリングでも、せめて電源を切る前の距離を覚えていてくれるような仕組みがあればだいぶ楽になると思うのですけれど。

こんなところはフルマニュアルカメラの良い部分ですから最新の技術にも盛り込んで欲しいですね。

コメント

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  1. 昨日この記事を見て早速活用させて頂きました。確かに外に出て風景を撮る時は∞で良いんですよね。お陰様で無駄なAF動作やらミスがなくなりました(ってたった一日ですがw)。

    いつも色々な小技の情報助かります。新しい事を覚えるのは楽しくてたまりません。

    そういえば知人の方もDP1購入予定なのだそうです。Merilが出る時に購入を検討されていたそうですがボディが大きくて自転車で持ち歩くにはと考え直したようで、ただ私の写真が変わったのとinoさんのサイトを見て再検討されたようです。と言うかもう買う気満々のようでしたがw

  2. pro-fitさん

    DPはお世辞にも暗い場所での液晶表示が綺麗とは言えない...始めは壊れているかと思いましたw ので、フォーカスを目視で確認し辛い事が多いですよね。そんな時、このオモチャのようなマニュアルフォーカスでもそれなりに使えるんですよね。ダイヤルが行き切る(止まる)というのがミソです。Merilのプロトタイプが発表された時にSIGMAの開発者の方と色々お話したんですけど、残念ながら引き継がれませんでした。

    小技の情報というほど大したものではなく申し訳ないくらいですけど、何かのお役に立つのならそれはありがたいです。

    そうですか、自転車で持ち歩くには最適なサイズですよね。当サイトの写真は ”いじる時は結構いじっている” ので、「DPってこんな画がとれるんだ」と全てを鵜呑みにされると、想像する結果が得られない場合もあると思うのでちょっと怖いですが、参考にして頂けるのはうれしいです。DPシリーズはMerilが出たおかげでそれ以前のモデルがだいぶお買い得ですから、カメラの癖がライフスタイルにマッチすれば良い買い物になると思いますね。ネガティブに捉えるといくらでも言いたい事が出てくるカメラではありますけどw

    バッテリーがもう少し長持ちすると良いですね。私はEye-fiを使っているので直ぐにバッテリー切れになってしまうのです。

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