Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

間もなくFoveonはフルカラーとフルモノクロの両方を手に入れる

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All Photo by inos

diary4530

Foveonセンサーを手放して1週間、私はSIGMAのカメラにずっと助けられていたという事実を早くも感じ始めています。それこそが ”予想していた少しの後悔” と ”最大の狙い” なわけですから、我ながら今回のプランは ”悲しいかな” 成功なのであります。

RGB3層構造のFoveonセンサーを搭載するSIGMA製カメラは誰にでも扱える万能カメラではありませんが、いくつかの欠点を認識した上で目的意識をはっきり持って使いこなせば、フルサイズセンサーカメラどころか中判カメラに匹敵する写真が撮れます。更に、私の経験上Foveonから出力されるX3F RAWデータは他のどんなカメラのRAWデータよりも後処理の調整幅が広く、現像による作品作りの伸びしろを持っています。そしてそれがSIGMA Photo Proを使う事でいとも簡単にドラマチックな画に仕上がります。

ところが近年の私はそのX3F RAW現像の可能性に頼りすぎていて、作品作りはSIGMA Photo ProやAdobe Camera RAW任せ、Foveonが苦手とするシーンにはカメラを向けない...という悪循環に陥っていて、自らの技量が全くもって伸び悩んでいるのです。それなら一旦Foveonセンサーから離れて一般的なベイヤー配列のセンサーでしばらく頑張ってみようと。その代わりSIGMAのカメラが苦手とするシーンでもどんどん撮ってカメラの性能云々以前にまずは自分の写真ライフの幅を広げようと...。

今日の写真はRX1のRAWデータからAdobe Lightroomでモノクロ現像を行っています。モノクロっていうと多くの方が「色を抜けば良いんでしょ」と思われるかも知れませんが、味のあるモノクロを作るのはそう簡単ではないです。モノクロにするためにカラーで調整をするのです。そうじゃないと水色もピンクもオレンジも皆同じようなグレーになっちゃいますからね。逆にモノクロにする事で見えてくるものもあって、カラーの時には色が目立った分気にならなかったものもモノクロにした途端に浮き上がってきたりしますから見せたいものとのバランスが難しいです。ガラスがある事は感じさせたいけど反射はうるさくしたくない...なんて時です。

もしこれがFoveonのX3F RAWデータだったらたぶんあっさりと雰囲気のある写真に仕上がっていると思いますし、アイキャッチはもっと水々しく表現出来、髪の毛の立体感ももっとリアルになると思います。しかも来週にはSIGMA Photo Proの最新版がリリースされ、遂にRGBモノクロモード(今までのようにカラーを落とすだけでは無い)やグレイン調節までが出来るようになりますから、この手の写真作りには最適なツールになるはずです。面白そうですね。

とは言え私はしばらくの我慢期間(物欲はぜんぜん我慢していませんが)。やがてベイヤー配列の良さとFoveonの良さを十分理解できたらまたSIGMAユーザーに戻ってくるつもりです。きっとそれは2014年秋のフォトキナでフルサイズFoveonが発表されている頃だと思います。

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