映像業界では専ら大判センサーカメラが注目されています。これは写真業界のほうが先行していて、そのルーツは写真を連続的に撮影したことから映画が始まった事に由来するわけですから分かりやすいですね。巷で入手可能なデジタルカメラで言えばちょうどミラーレス一眼レフと呼ばれるカテゴリーがデジタル世代で言う流行の先駆けのように思います。（小さなボディに大きなセンサーを押し込んだ）

勿論、プロ用ムービーカメラと量販店に並ぶデジカメでは値段が違いすぎますが、センサーサイズという意味では実は写真用フルサイズデジタルカメラが一番大きいです（ブローニーサイズは除く）。これは写真用フィルムも映画用フィルムも同じ35mmと呼ぶにもかかわらず、写真は横に、映画は縦に使うため、同じ35mmでも映画用は写真用フィルムの半分程しかないためです。ただ写真はプリントするのを前提としているのに対し、ムービーは主にテレビ画面や、大きくてもシネマスクリーンでの上映が目的ですから、プリントに比べれば解像度が低くても十分綺麗に見えます。

テレビで言えば、CMの殆どはこの大判センサーにて撮影されていますし、最近のドラマであれば日本テレビの「クレオパトラな女たち」がこの手のカメラで撮影されていますね。恐らく他のドラマと見比べると映りの違いは一目瞭然だと思います。

写真にしてもムービーにしても、このセンサーサイズの違いは明らかで、低ノイズ、高解像度。本当に美しいですね。私も写真用にSIGMA DPシリーズを使うのはこの理由からです。SIGMAの場合は更にそのセンサーがRGB3層構造ですから、現存するカラーセンサーの中では最も理想的なつくりになっています。

ところで噂されていたライカからモノクローム専用カメラが発表されましたね。単純に言ってしまえばSIGMAの3層センサーを1層のみ使ったようなものですが、流石のフルサイズだけあって凄い性能らしいですね。男気溢れるカメラ、ボディだけに90万円も出せるなら．．．ですが。