例えば天井の色が本当は白だったのか淡いピンクだったのか、今となっては覚えていなかったりします。仮にそれがピンクだったとしたら真っ赤な扉をうまく調和させる粋な計らいだと思いますし、それが白だったとしたら時間帯や天気によってピンクに見えるような計算があったのかな?なんて考えたりします。
いずれにしてもデジタルカメラがRAWで撮れるようになって ”後から調整する事” に頼りすぎた事の副作用がこんなところに出ていると実感します。
現物の無い後処理段階で覚えていない色を再現させる事は無理ですし、仮に覚えていたとしても記憶に残る色はリバーサルフィルムに似てとかく強調されすぎる部分がありますから、真実を残したいのか作品の材料にしたいのかで ”方法を使い分ける事” も時には大切なのかもしれませんね。もしかするとJPEGの重要性を見直す事が何かの手がかりになるかもしれません。