申請が通るまでには約一ヶ月かかると言われていたPhantom FPV用のアマチュア無線開局届けでしたが、まだ2週間程度というところでTSS殿から通知が届きました。TSSというのは自作無線機などを総務省に届け出るにあたり、その装置が技術的及び使用目的に合致している事を証明する手助けをしてくれる有り難い会社で、言わばユーザーと総務省の間を取り持ってくれる立場。一般に販売されている技適マークの付いたトランシーバーなどは既にそれが証明されているためにTSS殿のお世話になる事なく直接開局が出来るというわけですね。

そんな大事な会社から通知が届いたという事は、私の申請願いはそのままでは通らないという事でして．．．。本文を読んでみたところ早い話がトランスミッターが発信する周波数を特定の数値に固定する手段を提出しなさい！ との事。確かに電気回路や出力ワット数などは電子パーツの資料と系統図で証明出来ますが、使うたびに周波数をコロコロ変えられてしまっては、アマチュア無線で使用出来る周波数帯域を超えてしまう可能性がありますからね。許可されている周波数（私が使用するトランスミッターは32chありますがそのうち6ch）に固定する方法を証明しなさいという事です。対策は電気的でも機械的でもとにかく周波数が固定出来ればOKとされていますから、私は手っ取り早くトランスミッターのボタン操作部を誤操作しないようアルミカバーを製作しました。TSS殿にはこの構造と加工後の仕上がりを写真で提出する必要があります。逆に言うとこの点をクリアーすればいよいよ実用化が目の前なわけですね。

さて、そんなわけで総務省の許可が降りるのはもう少し先という事になりそうですが、私自身は許可が降りる前提で着々と準備を進めているところです。パーツとしては一通り揃えたつもりですので今日は形だけですがプロポにFPV用液晶モニターを組んでみました。Tarotのディスプレイマウントで固定しているのですが、見た目だけはまあまあ様になっていますね。実際は更にサンシェードが着きますからもっと大げさなものになりますけど．．．。

今回準備したディスプレイ「Black Pearl 7″ HD LCD Screen」、一ヶ月ほど前にはるばるアメリカはマイアミからやってきたわけですが、これがなかなかの優れもの。1024×600というFPV用モニターとしては高解像度なところは勿論の事、この薄さでバッテリーと32chダイバーシティレシーバー内蔵。三脚用6mmネジで何処にでも簡単にマウント。AV-IN、AV-OUT、HDMI-IN、DC-IN、DC-OUTと入出力も充実。電源も7V〜28Vと幅広く対応。液晶も-10℃から対応していますから実家長野（南部）の冬でもギリギリ使えそう。とにかく一切のケーブルを接続する事なくこれだけで完結するところが美しい！ 早く映してみたいです。

モニターはこんなにシンプルなのに、それをプロポに固定するTarotのマウントはちょっとイマイチ。小さなマウントのように見えて実は3つのパーツから構成されており、それらをどう組み合わせるのが正解なのか分かりませんが、私なりに一番剛性の高い留め方にするとこんな感じになりました。各パーツにはそれぞれキャップボルトで固定しますがここだけで4種類のサイズが使われており、現地でモニター取り付けるために4本のレンチを使い分けるかと思うとちょっとうんざりです。2度と稼働させない箇所は今からネジロックでガッチリ固定してしまうという手もありますか。逆に頻繁に取り外すネジはステンレスかチタンにしておかないと頭をなめてしまいそうですね。

上の写真に写っているプロペラは中国から今日届いた格安ペラ。DJI純正にしては安すぎるなぁと思ったのですが、これは見るからに純正をそのまま型取りして作った偽物と思われ．．．。それでも問題なく使えるなら良いのですが、安物買いの銭失いにならないよう勿体無いですが使わないのが懸命でしょうか。それが原因で墜落でもしたらその代償は大きすぎますよね。