先日久しぶりにSONY RX1を持ち出して写真を撮りに出掛けました。最近は50mmレンズの焦点距離にすっかり体が慣れている為35mm1本で勝負するには若干の勇気がいるのですが、何より違和感を感じたのは画角よりもパースの扱い方でした。

今日のような写真であればそれほど気にする事もないのですが、広角は寄って写せ！とばかりに近距離で抑えようとすると気持ちの良い遠近感の付け方が難しいんですよね。特に水平垂直をわざと外してちょっとオシャレにフレーミングするような時。これでも昔は20mmレンズ一本で撮っていたこともあるので広角は得意なつもりなんですけどね．．．。

それからFijifilm X100Sに慣れすぎたためか、ファインダーレスで背面液晶だけを頼りに撮る事の難しさを改めて感じました。ファインダーと比べ没入感に乏しいためか画面の隅々までを把握した上でシャッターを切る！というところまでいかず、せいぜい気になる被写体が画面のどの辺りに配置されているかを確認しているという感じ。EVFでもOVFでも構いませんがやはり ”覗き穴” は必要なんですね。

一方でこのイメージセンサーのダイナミックレンジは絶大なる安心感があります。RAWで撮ってさえいれば現像段階でいかようにも作り込める感じ。唐突に白が飛ぶ事もなく、黒潰れからディテールの救済も思いのまま。かと言って全てを適正露出に収める事が正解ではないわけで、何処を飛ばして何処を潰すのか、また飛ばすならどの程度のKneeでディテールを飽和させていくのかを後からじっくり悩める．．．そんな印象のセンサーです。

この懐の広さは発売から２年以上が経過した今でも一級品ですね。