Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

今でもモノクロを求める理由

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All Photo by inos

diary5984

世の中にはモノクローム専用センサーを搭載したカメラというものがあって、REDのEPICやLeica M-Monochromeはその代表的存在ながら、さすがに趣味の延長からは逸脱した一式約500万円という価格帯のRED Monochromeはプロの現場でもそれほど使われているという話は聞こえてこないのですが、100万円そこそこのLeicaはそれなりに使われているそうですね。REDを見た後にLeicaが安く感じるのは何かが間違っている気がしなくもないですが...。

ベイヤー配列の単板センサーからカラーフィルターを取っ払う事でモノクロームを実現したそれらのカメラ、原理的に言えばそれでようやく本来のセンサーの性能が発揮できているというもので、逆に言えば我々の身近にあるカラーセンサーは本来の解像度をRGBで取り合ってしまっているので、解像感も色情報も足りていないんですよね。

そこで注目されたのがSIGMAのFoveonセンサーなわけで、Foveonは積層3板式ですから、簡単に言ってしまうと一般的なセンサーを3枚重ねたような仕組み。勿論言うほど単純ではないですし、ならではの欠点も抱えているわけですが、原理的に1枚のセンサー面全ての画素を1色に割り当てられるので理想的な解像感が得られますし色情報も豊富です。Foveonセンサー搭載カメラで撮られた写真が生き生きと見えるのはこのためですね。

更にそのセンサーを使って撮影したRAWデータからモノクローム仕上げにすると、被写体の明るさ表現が非常に豊かなわけです。ここで難しい話は割愛しますが、結果的には3枚の段階露出RAWデータからモノクロを作るようなものなので、写真業界のHDR的な発想に似ています(ビデオ業界のHDRはまた考え方が違います)。

現時点でこの3層センサーはFoveon(SIGMA)の特許になっていますから他社が真似できないのですが、いつかそれがオープン規格のようになればSONYの高感度特性を持った3層センサーなんてのが世の中に出てくる可能性もあるのですけれどね。あ、現状Foveonは高感度に弱い(ノイジー)のです。

そんなFoveonの登場を夢見ながら、今日はベイヤーセンサーからのモノクロ写真作成。正確にはX100Sによる撮影素材なのでベイヤーともまた違うX-Transなんですけれども。

写真に興味のない人からすると「なんのこっちゃ?」という感じですね。そこまでしてモノクロに拘る理由っていうのがあって、色を排除することで見せたいものを整理しやすくなるんです。

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