光と影と人をアートに纏めるのが上手い人だなぁと、ずっと前からブログ購読をしておりましたsudiさんの写真展を見に新宿まで。私の中では、光を写すならあの人だよね!と強く記憶に残る印象深い画作りをする写真家さんです。
今回はコンピューターディスプレイの中で見る写真と実際のプリントとの間には ”これほどまでに差が出るか!” と言わんばかりのインパクトを感じる展示に衝撃を受けましたね。どんな写真家さんの展示でも今の時代はまずWEBで代表作品を見てからギャラリーに足を運ぶ流れで、巨大なプリントから受けるスケール感に圧倒されたりするわけですが、今回はそれ以外に色の深みが実に良かったですね。この辺は突っ込んだ話をするとカラースペースだのCMYKだのとマニアックに偏るのでここでは省略しますが、プリントならではの色表現が素晴らしかったです。
ギャラリー内の照明照度もsudiさんの作品にドンピシャだったように感じました。1点1点の作品にのめり込めたという事はそういう事なんだと思います。ハイコントラストなのに軟らかい、カラーなのにモノクロのような没入感、シンプルなのにリッチな印象の仕上がりは、sadeのアルバムジャケットあたりにマッチしそうな独特の世界観。
強引にカテゴライズするならsudiさんの作品はアート寄りのスナップ写真という事になるのでしょうが、よくもまああれだけアートな瞬間を日常に見つけシャッターチャンスにしているなぁと感心させられますね。悔しいですが女性カメラマンのほうが写真を撮りやすいこの時代に、羨ましく思う作品もありました。
比較的こじんまりしたスペースではありますが、端から全部売ってください!と言いたくなるような作品の数々、これがライブイベントなら間違いなくスタンディングオベーションですね。
ギャラリー内も撮影OKのようでしたがあえて外観のみ。是非新宿の堀内カラーまで足を運んでみてください。