Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

電子制御になっても、カメラは道具として

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All Photo by inos

来週ドイツで開催されるPhotokinaに先駆けてSIGMAがDP1xを発表しましたね。いや、発表自体は今年の春でしたから、正式な発売アナウンスという事になります。9月30日だそうです。

DPシリーズは私が持つ初代DP1から始まり、標準レンズを搭載したDP2、レンズのコーティングと内部処理を進化させたDP1s、オートフォーカスのレスポンスを改善したDP2s、そして今回のDP1xへと続いています。しかしこのDP1とDP2、名前こそ似ていて兄弟機のようですが、実はレンズ(シャッター)ユニットを含め、ボディの構造や処理エンジン、セットアップメニューの構成等も、かなりの部分に違いがあり、DP1しか使った事の無い人はDP2を触るとあまりの操作性の違いに戸惑ってしまう...というのが正直なところでした。これはSIGMAの開発担当者の方とお話させて頂いた時にも事実作り込みが異なる事をおっしゃっていました。

それが今回のDP1xでは操作性がほぼDP2と同じになった...。つまりそれは、これまでのようにDP1ベースをマイナーチェンジしたのでは無く、DP2のボディにDP1のレンズユニットを押し込んだ新しいカメラと言えそうです。中身の処理エンジンもTRUE IIとなり動作レスポンスもこれまでの3倍程度高速になったと何処かの記事で読みました。確かに全ては正当進化。

でも、次なるDPはその上を狙ってくるのでは無いか?と期待していた私は少々拍子抜け。動作レスポンスは初代DP1でも十分。画質においてはその時点で一眼レフを凌いでいたのですから、現時点でも遜色なし。今のDPに足りないのは...それはレンズ交換という柔軟性ではないでしょうか。勿論、更にイメージャーサイズを広げたフルサイズFoveonの登場を期待していないと言ったら嘘になりますが。もしかしたらPhotokina当日には...?

しかし、カメラという ”道具” としての価値を今でも忘れていないところがSIGMAは素晴らしいと思います。手ブレ補正や顔認識機能を付ければ多少は注目されるかも知れないのに、これだけモデルチェンジを繰り返してもあえてP、A、S、Mの基本モードだけしか付けていない。スポーツモードや花モードさえも無い。そのかわりマニュアルフォーカスが行いやすいように専用ダイヤルがある。フィルムのフルマニュアルカメラから持ち替えたとしてもそのまま違和感なく使えるカメラ。その存在価値は高いと思っています。

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