Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

スピードが上がれば自由度は広がる

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この秋に発売される各社のPCスペックを見ていると、ようやくUSB3.0規格のポートを実装したモデルがちらほらと現れ始めましたね。これまでは周辺機器はUSB3.0対応なのに肝心のPC本体がUSB2.0しか付いていない...というのが現実でしたから、USB2.0が世の中に浸透し始めた時に比べると、かなりゆるやかなフェードインといった感じがします。

今のところMacは全てのモデルでUSB2.0にしか対応していませんからApple製品の今後の動向も気になるところです。

USBが3.0になり進化した点は大きく分けて2つ、転送速度とバスパワー供給電力のアップです。転送速度が速い点は何事においても快適になるでしょうし、バスパワーが強化された点もかなり心強く、これまでUSB2.0に外付けHDDなどを繋いだような場合に、少し電力が足りなくて2ポートからの電力供給やACアダプターを使っていたケースでも、これからはケーブル1本ですっきりと対応出来そうです。確かUSB2.0の定格電圧が5Vだったのに対し3.0は12Vだったと記憶しています。

ちょっと未来のコンピューター事情を想像してみると、USB3.0では難しいかもしれませんが、USB4.0あたりでは、データだけでなくアプリケーションやOS自身もUSBメモリーに入れて持ち歩くようになるかも知れませんね。それをOSを持たない空っぽのパソコンに差し込みさえすればWindowsでもMacでもLinuxでも、普段のオペレーション環境がそのまま使えることになりますから、ソフトウエアが何もインストールされていないパソコンがホテルや空港でレンタルされるような事になるかも知れません。USB4.0あたりで...と書いたのは、OSの場合にはデータの読み書きでアクセス頻度が極端に多い為、ストレス無く使う為には更なる転送速度が要求されるだろうとの推測です。

そしてもう一つ想像したのは、USBタイプのリムーバブルCPU/GPUなんてものも現れてくるかも知れません。映像編集や画像処理などのヘビーユース環境において、本体のCPUやGPU以上のパフォーマンスを望みたい場合に、USBポートにリムーバブルタイプのCPUやGPUを差し込む事で分散処理が可能になる...などという夢のような話。これも転送速度が重要ですからUSB3.0という段階では実現しないと思いますが。

実はこれら2点の使い方は、近からず遠からずという発想で、既に現実になりつつあると思っています。USBメモリー自体にOSをインストールするのはMacであれば出来るようですし、リムーバブルタイプのハードウエア拡張という意味ではWindowsがReady boostなる技術でOSの一時的なキャッシュをUSBメモリー上に置いておきCドライブへのアクセス頻度を減らすテクニックを使っています。どちらも理想にはあと一歩というところですが、USB3.0の流通でこうした機能拡張的な使い方が広まってくるかも知れません。

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