Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

東京モーターショー 2017 (3)

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All Photo by inos

 

今回のモーターショー、美化された過去の記憶と比較すると幾分元気がないというか勢いが感じられなかったような気もしますが、それ以上に特徴的と感じたのは旧車の展示。

いくつかのメーカーは、状態の良い旧車を脇役に従えてどこか対比させるようにコンセプトカーの展示を行っていました。私が見た時がたまたまかもしれませんが多くのお客さんが目を奪われ人だかりが出来るのは決まって古いほう。勿論そこに嘗ての名車だというアドバンテージはあるにせよ、始めて見る新型より懐かしい旧車への熱い視線。多分この図式が成り立った背景にはある意味 “少子高齢化” に似た情熱の偏りがあるのは明らかでした。

それでも新しいものにはそれなりの魅力があるのは事実です。ただ平均値の高い現代にファンが求めるのは昨日より便利な明日ではなく、長く楽しめる今日なんだろうなと。私がMINIに乗り続ける理由もそんなところにある気がしますから...。

 

映画 “ALWAYS 三丁目の夕日” で一気に有名になった感のあるミゼット。今見ても可愛く十分な存在感があります。あれはまだ昭和だったか、現代に生まれ変わって “ミゼット2” なる軽自動車が発売されましたがすぐに消えてしまった気がします。今でも走っているとすれば決まって酒屋さんの配達車両。あれはあれで可愛かったですが元祖ミゼットのような特別な存在とはちょっと違って、お一人様用の軽トラって感じでオリジナルから形を変えすぎてしまったような気がしました。FIAT500みたいに、新しくなってもオリジナルの面影を残すくらいの作り込みがあれば良かったんですかね。

コペンも一旦はいかつい目つきになりましたが結局丸いお目目に戻ったのですね。この車もまた初代が一番整った顔立ちだったように思います。ただ、子供にとってはこれが初めてでしょうから一生懸命写真を撮ってました。

スズキには期待していたんですけどね。何がって、巷で噂されていた新型ジムニーの登場! Youtube動画でクロカン映像等を時々見るのですが、良く言われる通り “ジムニーの行けないところはない” というくらいあらゆるところを走破する凄い車ですよね。時には泥んこの沼や、深い川の中に入っていって車内が水浸しどころか腰まで水に浸かりながらも「冷たい冷たい」と嘆きながら走り続ける強者も。車をただの足と考えてしまったらクロカンなんて “気は確かか!” と突っ込みが来そうですが、車好きからすると一回は挑戦してみたい贅沢な遊びですよね。

そんなジムニー、コアなファンはエンジン音がポロンポロンいう古いモデルを探して乗ったりするようですが、モデルチェンジとなるとそれはそれで気になるものです。これまでの存在が偉大なだけにいったいどこをどう新設計するんだろうと。だってクロカンに求められるのはコンピューターとの会話とか自動運転じゃないですからね。

 

スズキハスラーは近年稀に見るヒットを記録した軽自動車ですよね。私も沖縄のレンタカーでピンクのソレを借りた事がありますが、なかなか快適な旅が出来た記憶があります。取り立てて乗り心地が良いとか運転していて楽しいとか、恐ろしいまでの低燃費とかいうわけではないのですが、所有欲というか乗っている事の優越感みたいなものが感じられました。高級車を乗り回すような気持ちとは少し違うと思いますが、皆に愛される憎めない車に今乗っている!というちょっとした喜びみたいな...。

そんなハスラー人気で調子にのったのか、見た目はそのままに車体を一回り大きくして1リッターエンジンを搭載した “クロスビー” だそうな。ん〜この戦略以前もスズキで見た事ありますね。

20年くらい前に流行ったワゴンRと非常に近いです。あの時も後から1リッターモデルが登場しました。これも人気が出ると良いですね。

最後に気になった展示がアクリルケースの中に目立たぬよう置かれていた銀色の車両。ぱっと見てもこれがいったい何なのか分からなかったので近くにいたスタッフの方に話を聞いてみると、この車両は月面レースを行う競技車両なんだとか。

人間の娯楽もいよいよ月面で行われる時代ですか? 月までこれをロケットで持っていって、実際にレースをするんだそうです。スズキはその1スポンサーとして参加しているのだとか。なかなか興味深かったです。

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