Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

人の感性との共通点を見つける日

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All Photo by inos

何をどう切り取るかとか、何に興味を示すかとか、そんなものは人それぞれと言われてしまえば話は終わってしまうのですが、自分自身がキレイだと足を止めたものに他の誰かも同じように立ち止まっていたらそれは何だか嬉しいですし、その人にはどう見えているだろう?とか、すごく価値のあるものなのかな?とか想像するのも面白いです。

逆に自分の目線で見たら最高の景色だった!と感じたならそれを伝える為にシャッターを切る...現代の写真の役割ってそんな所にあると思っています。

名所と呼ばれるような場所に行かずとも、たった一本の桜があるだけで道行く人が幸せそうに見えた平日の新宿駅。

今日は写真家 河村理沙さんという方の個展を見に新宿のPlace Mへ。京都写真美術館のEXHIBITIONページに表示されたサムネイル写真の中で一番見てみたい!と思えたのが河村さんの作品だったというのがきっかけ。

イギリスはロンドンを中心に撮影したスナップ写真がメインで約30点程の作品が季節ごとに並べられており非常に見やすいレイアウトで構成されていました。スナップって撮り手の目線、見ていたものや気にかけていたものがそのまま表現に繋がるので、その人がいったいどんなことを感じてフレーミングしたのかそんな事を考えながら見るのが楽しく、私的には一番好きなジャンルですね。特に女性が撮る写真というのは男性が考えもしないような着眼点で切り取られていたりするので勉強になります。

私はまだロンドンに行った事がありませんから想像でしかモノを語れないのですが、今日の写真展を観た率直な感想としては ”ロンドンってこういうところなんだろうな” って分かった感じ。東京に似ているけどそこに生きる人々はもっと自由で自己主張が強く、それでいて楽しげ。曇りや雨のイメージが強いというのも頷けて、確かにウェットな画が良く似合う。

勿論それらは写真から感じた印象に過ぎないのでまだ見ぬ現実というのは沢山あるのでしょうけれど、少なくとも河村さんの作品からそうしたロンドンの全体像みたいなものが感じ取れたという事実は、それだけ多くの情報が詰まった写真展であり表現したいものがはっきりしていたと言えるんじゃないかと思います。腰が引けて撮った写真からはなかなか伝わってこないですからね。

今日はご本人もいらっしゃったので色々お話を伺う事が出来ました。日本と違ってエレベーターやエスカレーターが充実していない代わりに、女性の荷物は階段の上まで男性が運んでくれるのが普通だとか、その場の空気その物を持ち帰りたい時はデジタルではなくフィルムを使うとか。

写真にプラスして話など聞いてしまうとなんだか私もロンドンで写真を撮ってみたい...そんな感情が湧いてきてしまう良い写真展でした。3月25日まで開催されていますので気になる方は是非足を運んでみてください!

※ いつもなら会場の様子などを写真に撮らせて頂くのですが、今日は話に夢中になってしまい撮り忘れてしまいました。会場へ向かう道中の桜の写真のみ...でご了承くださいませ。

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