Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

山陰短期集中観光(6)

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All Photo by inos

島根半島、最西端の断崖に聳える出雲日御碕灯台。出雲大社からは車で20分くらいでした。

実際に行ってみての感想は ”絵に描いたような美しさ”。高さは43.65mで日本一らしく、しかもここは断崖絶壁の上なので海面からだと60メートル以上になるんだとか。
この出雲日御碕灯台はその歴史や文化的な価値の高さから、平成10年に「世界の歴史的灯台百選」の一つに、平成25年に「国の登録有形文化財」に選ばれたそうです。

灯台最寄りの駐車場に到着するとそこには何やら本物の灯台によく似た電話ボックスが...。もしもし灯台と名付けられているようです。まあ誰でも初めて見れば「へぇ〜これなんだろう?」ってなりますよね。中身は普通の緑の公衆電話のように見えました。

でも今は皆が携帯電話やスマートフォンを持っていますから公衆電話を使う事は少ないです。そしてそのことはこの公衆電話の入り口にも書かれていました。だからそのスマートフォンを使ってこの公衆電話の前で写真を撮ってみてはいかがでしょう? とも。公衆電話ともしもし灯台の看板と本物の灯台の3つを一緒に撮れる場所があるから探してみてねだって。電話そのものが使われなくなったなら観光記念に使おう!とはなかなかのアイデアだと思いました。

この灯台の内部には163段のらせん階段があり、参観料200円で上部の展望台まで上る事が出来ます。躊躇無く上ってみる事を決めましたが想像出来るのはその過酷さ。だって40メートル以上を階段で上るわけですから楽な筈はないですよね。しかもそれをたった163段という事は1段がそれなりに高いという事ですし、幅広な階段ではないので追い越しが出来なければ後ろから他の観光客に追われるわけで。

実際、かなり大変でした。階段も最後の10段ぐらいはハシゴに近い急勾配で両手で手すりを持たないと上がれない!降りる時も後ろ向きじゃないと降りられないくらいでした。でもそれ以上に驚いたのは、この灯台は ”土足厳禁”。入り口で靴を脱いだら下駄箱に入れて靴下のまま階段を上るのです! そんな灯台見た事ありません。

灯台の中は当然エアコンなんて効いていませんからそれで163段の階段はちょっとしたスポーツ。そりゃ暑いですよ! でもそのぶん上りきって展望台に出た時の解放感と来たらもう格別なわけで。

手すりで守られているとはいえ流石にその高さは怖いですね。何より誤ってカメラを落とさないよう写真を撮るのがちょっと緊張します。手すりの向こうにカメラを尽き出して真下を撮っていますからね。

この周辺はとにかく岩がごつごつしていて身の危険を感じるような地形です。特に立ち入り禁止にもなっておらず観光客が誰でも崖っぷちまで歩いていけます。こうした断崖絶壁で自殺の名所としては東尋坊などが有名ですが、ここも時々はそんな事件もあるんじゃないか...。

考えたくはないですがここまで車で来る途中、なんだか妙なところに公衆電話が設置されているのを見かけたんですよね。上の写真で紹介した ”もしもし灯台” の事ではなくて、もっとこじんまりとしていて透明の50cm四角くらいの箱に白い電話だけがぽつんと設置されている感じで...。それが崖のすぐ手前にあったのでちょっと気になったのでした。

そんな事を思い出しながら灯台の前から崖の方を見ていると何処かの兄さんが軽い足取りで崖の先端へ...。ちょっとお兄さんおかしな事考えていませんよね? とハラハラして見ていたらしばらくするとクルッとUターンして戻っていきました。単に勇気あるお兄さんだったようでほっとしました。

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