Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

CP+でプラスと感じた事 2019(5)

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All Photo by inos

焦点工房/K&F CONCEPTと言えば近年カメラマニアが注目するサードパーティーメーカー。

もちろん中華製ですが大手カメラメーカーが出来ないような自由な発想で商品化を進めるのが特徴で、今回一番注目されていたのはSONY EマウントをNikon Zマウントに変換するアダプター。ニコンのZシリーズボディを購入した人はまだレンズバリエーションが少ないだけにソニーレンズを見方につけられる良いチャンス、「待ってました!」という製品でしょうね。

私はZボディではなくソニーαボディですから関係のない話ですので、ここではEマウントレンズの新製品に注目。

50mm F0.95と言えば真っ先に浮かぶのはLEICA NOCTILUXだったりするわけですが、価格は驚きの140万円オーバーというとんでもないシロモノ。こちらSPEED MASTER 50mm F0.95 Ⅲ(バージョン3)はそれを9万8千円で実現しました!という庶民派ハイスペックレンズ。

これまでのSPEEDMASTER 50mm F0.95 M67(バージョン2)をさらに改良し光学性能の見直しが行われ画質が向上したとされており、更にはSONY EマウントだけでなくNIKON ZマウントとCANON RFマウントが追加されるらしいです。

実際の写りはどんなもんか?と展示機を借りて試写をさせて頂きました。盗難防止用のヒモが付いていましたのでそこから狙える被写体は限られましたが、ひとまず2メートル先くらいに陳列されていたいくつかのレンズをフレーミングしてみました。

上の写真が実際に撮影したものでシルバーのレンズあたりにフォーカスを置いて開放F0.95。ピント面前後は究極のボケ具合でとろけるように深度から外れていくわけですが、そこそこ綺麗なボケ以前に気になったのは色収差の多さ。ファインダーでフレーミングしている時点でパープルフリンジがライブで見えますから相当出てますね。開放付近ではかなり像が甘くなる点も否定できず、このレンズは街頭スナップなどで前後をぼかして整理しながらホワッとした写りを楽しむレンズかなと。明るさを活かして星などを狙う...そういうレンズではなさそうですね。

さてこちらも比較的新しいモデルSPEEDMASTER 135mm F1.4。135mmでF1.4という明るさは世界初ではないかと思うのですが、驚くのはソニー、キャノン、ニコンマウントだけでなく富士フイルムGマウント対応。つまりはフルフレームだけでなく中盤サイズのイメージサークルに対応しているという事ですよね。だとすればフルフレームで使うなら光学特性に余裕を持って美味しいところだけ使えそうだということで...。

でも、驚くのはそのスペックだけでなく重量のほうで...。レンズだけで3kgですと。300mmF2.8みたいなレンズです。流石にこのレンズを手持ちでホールドする自信はなく試し撮りは遠慮しておきました。

Kenko Tokinaブースも毎年掘り出し物を探して立ち寄ります。今年はスカイメモSという赤道儀の極軸合わせについてスタッフの方に色々教えてもらったのが個人的に収穫でしたが、それ以外に注目したのは韓国SAMYANGの新製品 XP 10mm F3.5 レンズ。

SAMYANGのXPシリーズといえば究極の光学特性で設計された高性能レンズ。XP 14mm F2.4なんて恐らく同焦点距離としては世界最高性能でしょうから天体ファンの憧れですね。それでいて驚くほどの価格ではない点が中国・韓国製品の良いところ。

今回はそのXP シリーズに10mmが仲間入りというわけです。F値が3.5ですから特別明るいわけではないように思いますがフォクトレンダーなどと比較すればあちらはF5.6ですからこちらは2倍以上明るい事になります。しかもSAMYANGは絞り開放から実用になりそうですから十分現実的なスペックというわけです。

ただ残念なことに、XPシリーズはキャノン用のみ。焦点距離によってはニコン用もありますが、少なくともソニーEマウント用は無い...。この辺りの高性能レンズの実力を余すことなく使い切るにはマウントアダプターでの対応も非現実的とはメーカー担当者の一言。残念ですね、今後ソニー用が開発されると嬉しいのだけれど。

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