Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

レジにテンキー? そもそもレジが要らなくなるんじゃ?

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All Photo by inos

今や誰もが知る ”ユニクロ”。そのルーツを辿れば1980年代まで遡ることになるようですが、格安のフリースなどで我々の記憶に定着した現在のユニクロは1990年代後半に原宿に誕生したあたりから。近年は ”安かろう悪かろう” という印象よりも、背伸びをせず実用的で普段使いに丁度良い身近な存在として有り難いポジションに落ち着いた感があります。その代わりと言っては何ですが昔ほど割安感はなくなりましたね。

そんなユニクロ、ここ1年ほどで店舗のセルフ化が進みお会計は上の写真のようなセルフレジが当たり前になりました。お客さんが買い物かごを右のスペースに置くと、全ての商品の価格が一瞬でスキャンされ総額が手前の端末に表示されお支払いをする...。バーコードのスキャンなど面倒で専門的な知識が要求されること無く誰にでも扱いやすい素晴らしい仕組みだと思います。

しかしここで一つの疑問が。カゴの中の商品は一体どういう理屈でスキャン及びカウントされているのか? 綺麗に並べることもなくぐちゃぐちゃに丸めて放り込まれていても正確な値が算出されます。

商品自体は身につけるものばかりですからそのどこかにICチップなどが埋め込まれているとは考えにくいです。だとすれば販売時のみ取り付けられているタグにヒントがありそうですが、パット見はよくあるバーコード付きの紙製値札がついているのみ。

値札以外で言えばこの時期だと通気性の良さを謳うAIRismの札なども怪しげですが、ユニクロにはAIRism以外の商品だって沢山あるわけですから、全ての商品に共通となればやはり値札が怪しいところ。

最初に疑うべきはこのバーコードを自動的に読み取るという古典的な方法。それであればスーパーやコンビニ同様に簡単確実に商品情報のスキャンが出来ますが、ユニクロの場合は必ずしもこの札が表に見える状態にはない商品でも一瞬で正確にスキャンしています。買い物かごの中に無造作に放り込まれた商品なんてこのタグが表に出ていることのほうが少ないですからね。

つまりバーコードなどを光によって読み取っているわけでなく、物体を透過出来る何かしらの電波が使われている可能性が高いです。

電波ということはこの札のどこかに何かしらアンテナのように機能する金属部分がないとおかしい!という点を疑い光に透かしてみると...。

やはりありました。単なる紙の値札に見えたこのタグの中にはICタグが埋め込まれているのですね。よく見れば表面の左上にもRFID(ICタグ)と書かれております。非接触にして複数同時スキャンをも実現するこの技術によりユニクロのセルフレジはとても簡単な操作のみで支払いを完了することが出来たというわけです。

ただそうなると気になるのはこのタグの製造に掛かる費用。紙の値札と比べたら単価はだいぶ上がると思いますが、ユニクロとしてはそれ以上のメリットがあるから採用しているということですよね? レジスタッフの人件費削減はもちろんの事、在庫管理や定期的な棚卸しなども全てこのタグで行えるはずですから、極端な話、棚に並んでいる商品には指一本触れること無くスキャナを棚に向ければ棚卸し完了!ってことだって実現するはずです。ダンボールの中身を開梱せずに確認することも。

今後この技術がコンビニやスーパーなどでも当たり前になり更には誰もがマイバッグを使うようになれば、お店からレジそのものが不要になるかもしれませんね。お店に行ったら好きなものを自分のバッグに詰めて帰ってくるだけ。店舗出口でバッグの中身が一瞬でスキャンされ後日銀行口座から自動引落しされる...みたいな。

超高速でレジのテンキーが打てるのがスゴイ!と言われた時代はとっくの昔に終わっているようです。

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