御殿場からの帰り道、昨年偶然見つけたこの場所へ今年も立ち寄ろうと決めていました。東京にいて ”秋のススキ” というと真っ先に箱根を思い浮かべたりするものですが、いえいえ富士山周辺だって立派なすすきが一面に生い茂っておりますよ。

本当は富士山が写っているこの方向ではなく逆の斜面を見上げると壮大なスケールのススキが広がっているのですがこの時は夕日と富士山に目を奪われこちら方面ばかりしか撮ってきませんでした。あしからず．．．。ちなみに画面中央右寄りで木の陰になっているのが山中湖、富士山の右下に写っているのが自衛隊演習場のススキ草原ですね。

近頃は季節の移り変わりを昔よりしみじみ感じるようになった気がします。子供の頃は夏には汗をかきながら遊び、冬には雪合戦をしたり雪だるまを作って遊び、季節の変化は遊びのバリエーションを広げてくれる一要素だったりしましたが、歳を重ねるにつれ気温の変化や景色の移り変わりというのは肌で感じる時間の流れなのだと考えるようになります。

良いとか悪いとかではありません、この場所に「何もない」と言ってしまえばそれまでですが、季節を感じ、時の流れを感じ、何もない事への有り難みを感じ、季節の香りを載せた少し冷たい風を感じ、このタイミングでここへ来て良かったと思えたなら、それは自分も立派に歳を重ねられているのだと、そういう事なのだと思います。