スナップ写真が好きな私ですから、使うカメラも、撮影するシーンも、難しいものは選びません。時にはノーファインダーでシャッターを押す事もあるわけですから、オートフォーカスの動作速度やシーン選択など関係ないんですね。

それよりもスナップにはスナップなりの難しさがあって、どちらかというとそれはカメラの使いこなしとか写真に関する知識とか言う事ではなく、被写体との対話の部分が多かったりします。都会で見ず知らずの人に突然レンズを向ければぎょっとした目で見られますし、改まって子供を撮ろうと思えばたちまち強ばった表情になってしまいます。

先日、芝桜が有名な観光地で3人組の女の子に写真撮影を頼まれ、頼まれたからには．．．とアングルなど工夫したのは良いものの、その後「私のカメラでもお願いします」と続けざまに3人分のカメラで同じショットを撮る事になったのには参りました。それぞれ持ち主が違うカメラですから極端にフレーミングを変えるわけにもいかず、かといってお友達同士全く同じ画が3枚撮れても面白味に欠ける気がして、私としてももう少し工夫出来たんじゃないかと色々考えさせられました。記念写真なら「ハイチーズ」と言葉に出してシャッターを切った2秒後位にそっともう一枚撮っておくと自然な画が残せると思います。

写真の使い道とか存在意義なんて事を硬く考えるつもりはありませんが、自分がそこで何を見て、何を画にして残そうかと思ったのか、誰に伝えようと思ったのか、単純ですがそれが写真の全てのような気がしています。