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夏休みの自由研究 2022(2)

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昨日に引き続き今日も夏休みの自由研究結果報告。

第一弾の昨日は、汎用保冷剤とロゴス保冷剤(倍速凍結・氷点下パックM)でどの程度保冷能力に差があるかを検証しました。結果として勢いよく温度を下げる能力としてはロゴス保冷剤に大きなアドバンテージがありましたが、保冷持続時間という観点ではどちらもさほど差がないことが分かりました。

さてそれを踏まえた上で今日の実験は、ロゴスの保冷剤を使用する場合に、クーラーボックス内に保冷剤のみを入れた場合と、その他の食品を同時に入れた場合とでボックス内の温度変化にはどの程度の違いが出るのか? という点に注目してみたいと思います。画的に見ると上の写真のような図になります。

クーラーボックスって結局は食品を冷やしておくのが目的で実際は保冷剤のみを入れて持ち歩く事はないわけですから、実験するならある程度食品を入れた状態で検証するのが実運用に近いはずですからね。となると食品を入れた場合と入れていない場合とで温度変化に差が出るのか?そこをはっきりさせておきたいところです。それが昨日掲載した3つの検証項目のうちの2番目となる下記項目。

2.内容物の違い(量)によるクーラーボックス内の温度変化比較検証
→ 保冷剤のみと食材(ペットボトル2本)を入れた場合の温度変化量を24時間監視

ペットボトルは2リットルの水が入ったもの1本と、600mlの飲料水1本の計2本で、いずれも直前まで冷蔵庫で5度程度まで冷やしておいたもの。

24時間の温度変化をグラフにしたのが上の図。ピンク色のラインが保冷剤のみ、緑色のラインがペットボトルを一緒に入れたものですが、保冷剤のみの場合と比べペットボトルが入っているほうが後半の温度上昇が穏やかである事が分かります。

ボックス内の温度をできるだけ安定させたいのであればボックス内に沢山のものを詰め込んだ方が良いという結果ですね。まあこれは実験するまでもなくなんとなく予想出来た事ではありますが、ここで気になるのはピンク色のラインが10時くらいから急激に上がり始める事。一体ここで何があったのかと。

その理由をはっきりさせるためにはボックス内の温度だけでなく湿度に関してもグラフ化してみるとその原因が見えてきます。

保冷剤のみをボックスに入れ検証していた時のボックス内の湿度をグラフにしたものが下の図。

こちらを見るとボックス内は温度変化より遥かにアグレッシブに湿度の変化があったことが見てとれます。

実験開始直後60%近くあった湿度は、15分ほどで18%付近まで一気に低下しています。これはボックス内にキンキンに冷えた保冷剤が置かれた事で空気中の水分が保冷剤に結露し一瞬で凍りつき、一時的にボックス内の空気が超乾燥状態になったことを示しています。

その後はボックス内の空気の温度が下がることで相対湿度はも20%付近まで上がったように見えますが、翌朝9時くらいまではほぼ同じ値をキープしているのが分かります。やがて10時過ぎくらいから一気に上昇し最終的には75%付近にまで至っています。

この結果から9時付近にボックス内で何が起きていたのかもう分かりますね。そう、保冷剤が全て溶けてしまい結露して凍りついていた水分が再びボックス内に蒸発したという事です。

この湿度の変化グラフを先ほどの温度変化グラフに照らし合わせてみるとどうでしょう?ピンクのラインが急激に立ち上がってくるのはやはり10時くらいです。つまりその上昇の原因は保冷剤が溶け切ってしまった!という結論です。

一方一緒にペットボトルを入れていた緑のラインに関しては10時を過ぎてもグラフの上昇具合はほぼ一定です。保冷剤によりボックス内の温度が十分下がっていた時間帯はピンクのラインも緑のラインも絶対値に大きな差はありませんから保冷剤が溶け切ってしまう時間はどちらも9時から10時くらいと仮定すると、ボックス内に沢山の食品が詰め込まれているほうが保冷持続能力は高まるという結果が読み取れます。

今日導き出された結果から、キャンプなどにクーラーボックスを持っていく際はなるべく中身を沢山詰め込んでいった方が保冷能力が長持ちするという事が分かりました。明日はいよいよ本題である ”発泡スチロールの箱とキャンプ用クーラーボックスの性能比較” です。

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