昨日から開催となった国内最大のカメライベントCP+。情報によれば4年ぶりのリアル開催らしく、そういえば会場に足を運んだのは確かに久しぶりだったけれど、4年も間が開いたかな?という感じもします。
写真関連のイベントとはいえ近年はスチルカメラの性能向上に伴い動画クリエイターも多く参加することから、過去には私も説明員として参加することがありましたが、今回は最新技術の視察に専念。
順番が前後してしまいますが、この日私は3つのセミナーに参加し、最後に見たのが内田ユキオさんのステージ。毎年書いている気がしますが、私にとって内田さんのセミナーは1年間の厄払いみたいなもので、ビジネスとか、性能とか、機能とか、スペックとか、新しい技術とか、そういうステレオタイプなバイアスを一旦リセットしてくれる心地良さがあります。
高感度に強いセンサーだからSNが良いとか、タイムラインノードで色補正やノイズ処理をする方法!みたいな技術的な話は全く出てこないけれど、世界の都市の名前に例えたらその街のカラーが浮かぶように、難しいワードを使わないのに見ている人を納得させる魔法に掛けられます。
Rチャンネルのガンマを少し上げて、Bのシャドーを若干浮かせてから、マスターのコントラストを高めたら彩度を僅かにプラスして部分補正はセカンダリーで、なんて事を語るより、ニューヨークっぽいカラーに仕上げました!という方が相手には伝わるのです。
内田さんは一切RAWデータで撮影しないことでも有名。パソコンの画面を見ている暇があったらカメラを持って本物の景色を見に行くほうが写真家として有意義だ!という考えなのです。
芸術の世界に正解も間違いもありませんから、何かを否定しているとかこちらの方が良いとかいうわけではないですし、私もその全てを賛成するわけではないのですが、やはりその会話の中には写真や映像に対する自らの向き合い方を振り返る要素が含まれているのです。
会場内を1日歩き続けて疲れた体でも「このセミナーが聞けたから来た甲斐があった」そう思える締めくくりとなりました。



