Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

それとこれとは別の事

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All Photo by inos

人気アイドルグループの総選挙。不景気のこの時代に芸能界を賑やかにする意味では、ファン以外にも注目される斬新な発想と感心します。

ただ、細かい事を言うつもりはありませんが、選挙権を得るためにCDを買ってください!というのはちょっと違う気がするのです。YAHOOのニュースではAKB48の最新シングルがMr.Childrenの売り上げを更新したとの話題がありましたが、仮に楽曲そのものが評価され売り上げた数字を比べたとしてもそこに本当に意味があるのか疑問な所、片や選挙権のために圧倒的な売り上げとなれば、音楽一筋で生き抜いているその他のミュージシャンは疑問を感じて当然だと思うのです。

一方、日本人は何事においても定量化する癖があり数字による分かりやすい比較で物事を判断する傾向が強いと感じますが、そういった理屈抜きにしても現代の音楽業界は ”売り上げを伸ばさない事には続かない” という現実があり、それ故今回のような選挙を行ったり、短期間でのメンバー入れ換えを行ったり、いくつものグループに分けてみたり、常に一目置かれる要素を考えています。それは今回のAKB48に関わらず、音楽業界全体がその傾向にあると感じます。

でもどうでしょう、良い曲が出来たから聴いてもらいたい、心に響いたから買ってみよう、是非生で聴いてみたいからライブに行ってみよう、その歌を次の世代にも残していきたい、音楽ってそういうものだったと思うのです。

その昔、チョコレート菓子に付いてくるシール集めが流行した時期がありました。あまりの人気ぶりにお店の棚が空になるほどの売り上げだったと記憶しています。でもそれを集める子供たちはシールだけを抜き取り、食べきれなくなったお菓子はそのままゴミ箱へ放り込んでいました。もしそんな光景をお菓子会社の人が目にしたらどんな気持ちになるでしょう?

理想を追い続ける数少ない ”商売” に芸術活動が含まれるとするなら、物事の本質だけは忘れずにいてほしいと願います。

 

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