Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

そうやって私はいつのまにか育てられていた

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All Photo by inos

それが尊敬する人だとすれば仮に親しい人であっても思うように聞きたい事も聞けなくなったりするものです。そんな方と2年ぶりにお会いし少しだけ話が出来ました。

日本の映像業界を引っ張って行くポストプロダクションの社長さんですから、世間の動きがどうとか、放送機器メーカーの戦略とかは関係なく、自らの考えと行動力で流れを作り、その方向に業界全体を動かして行くだけの影響力があり、私自身もその方に育てられ今があるようなものです。

その方との会話の中に 「次のFinal Cut Proはもうプロ用ツールでは無くなった」 という一言が含まれていたのが少々気掛かりでしたが、それよりも現代のCM制作に関するコメントが凄く印象的で、これだけデジタル化が進み、CM業界さえもALEXAやREDやEOSで撮影される事が増えたわけですが、そうしてデジタルカメラで撮影した素材も一旦フィルムに焼き付けているといいます。

デジタルからフィルムに...F to T と言われたフィルム制作ワークフローの逆を言っているわけで、アナログの時代であれば誰がそんなフローを考えたか?という点にも注目したいところですが、それよりも私が驚いたのは、世の中を動かすためには誰よりも先に新しい技術を、これからのトレンドを採用していた人が、時代に逆行してフィルムの良さを活かそうとしている点。

物作りの殆どがビジネスでしか成立しない時代だとしても、わずかに残された選択の中に本物を追求する姿勢が素晴らしいと思います。そしてそれが日本の映像業界を引っ張って行く社長さんの考えである事が私にはとても嬉しい出来事でした。

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