Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

新調したティーポットに一手間加える

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All Photo by inos

お気に入りで使っていたHARIOというメーカーのティーポット。先日私の不注意で床に落とし割ってしまったため再度同じものを購入しました。今度は大事に使おうと思います。

さてこのティーポット、ガラス、ステンレス、ウッドという私の好きな素材の黄金比でデザインされている点は良いのですが、蓋をつまんで持ち上げるこのウッド部分のコーティングが非常に弱く、使っていると徐々に表面のコーティングが剥がれその部分は無垢材むき出しとなるため木材に水が浸透し見窄らしくなってしまうのです。場合によっては水の浸透と乾燥が繰り返されるため木がひび割れてしまう事も。

同商品を購入した人の口コミを見ても同様の不満を持つ人が多いようです。

我が家でこれまで使ってきたティーポットのこのつまみ部分はラッカーを塗り直して対処していました。今回はその経験を活かし、まだ1度も使っていない新品の状態で同様の施工をする事に。なるべく水に濡らす前に対応しておく方が綺麗に仕上がりますからね。

まずは購入時に施行されている表面のコーティングを全てサンドペーパーで削り落とします。傷や汚れがあるわけではないのでそのまま上に重ね塗りをすれば良いのでは?とも思うのですが、それでは木材の表面に見かけ上コートされるだけで内部まで浸透しませんから、何かに擦ったり日々食洗用スポンジで擦っていたら剥がれてしまいます。ここは手間を惜しまず一旦全て剥離してから塗り直し。

とは言え購入時に塗られているラッカーなど表面にうっすら吹き付けてあるだけなのでいとも簡単に剥がすことができます。これじゃすぐに剥がれるよなぁという感じ。上の写真は半分だけ削った図。艶の有り無しで削れた部分が確認できますね。

剥離後に塗るのはワシンからリリースされている木彫オイル。ウレタン系塗料という点はニスと共通ですが、こちらは刷毛塗りではなくウエスなどで木材にすり込む感じで塗っていきます。私は昔から木目を生かした家具や木材加工品へはこの木彫オイルを愛用しています。

ウッドテーブルなど、ちょっと水をこぼしただけでシミが出来てしまうようなケースにおいては、この木彫オイルを1度塗っておけば最低限のコートになりますが、表面を綺麗に仕上げたい場合は勿論、今回のようにじゃぶじゃぶと水をかけて洗ったり、時には水に浸けてしまうような物への施工は何度かの重ね塗りを行います。

溶剤はシンナーの成分が多くシャバシャバなので木材にしっかり浸透します。1度目は塗るというより浸透させることを目的にこれでもかと擦り込みます。

1度塗ったら乾燥させ、600番程度のサンドペーパーで研ぎ、2度目、3度目を塗ったら再度サンドペーパーで研ぎ、そんな事を繰り返しながら合計7回ほどの重ね塗りをすると木材の巣穴も完全に塞がります。最終仕上げの直前は2,000番のサンドペーパーで表面のケバや凹凸を平すように磨き、仕上げ塗りはペーパー目を消す程度の薄塗りを行いました。

仕上がったのがこちらの写真。見た目にもしっとりと柔らかい感じが伝わってきますが、手触りもツルツルで気持ちが良いです。しっかりと素材に浸透させていますから剥がれ落ちるような事もありませんし、仮にこのまま水に浸け置きしても内部に水が染み込んでいくような事はありません。

施工開始から完全乾燥まで約2週間を要しました。

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