Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

教材は変わりつつある

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All Photo by inos

あるプロの写真家さんのYouTubeの中で、今後のカメラの方向性みたいな事が語られていて、その内容には大変共感できるものがありました。

例えば人から「デジタル一眼買おうと思うんだけどどれがいいかな?」と質問を受けた時、フィルム時代なら上の写真にあるようなニコンのFM2に50mmレンズが良いんじゃないか?とか、デジタルならキャノンのEOS Kissあたりが候補に上がったと思います。それはサイズや扱いやすさもさることながら、何より最初の1台として購入できる価格帯という点が大きかったわけです。

それが2023年現在だとどうか。スマートフォンのカメラ性能が上がりすぎて、生半可な一眼カメラではアウトプットの差が少なすぎて、わざわざ高額なカメラを買う理由にはならなくなってきているのです。もちろんISO感度、シャッター速度、絞りの関係からなる露出の勉強をする教材としてという見方もありますが、それとて現代においては後処理やカメラ内の自動補正などの使いこなしの方が今後望まれるスキルだったりしてきていて、昔とは事情が違います。

となるとスマートフォンと比較して「やっぱり一眼カメラの画だね」とその存在価値を感じられるくらいのカメラとなると最低でも30万円オーバー、そこにレンズが必要になりますから、合計はざっと50万円。「おすすめのカメラは?」という質問への回答は機種はともかく50万円から...になってしまうのです。

これから写真を学ぼうとか、その楽しさを趣味としたいという人への最初のアドバイスが50万円のカメラセットを買おう!というのは如何なものかと。もう少しお安くならないものか?と考えると次の答えはもはやAppleさんのiPhoneが良いんじゃないかということになります。

iPhoneってカメラというよりスマホじゃないか!という勿れ、おそらくiPhoneに搭載されているカメラは他のどんなカメラメーカーよりも開発費が投入されているカメラですよね。それはAIを含む後処理を含めての話になりますが、たくさんのカメラやレンズを開発製造しているメーカーは一つの技術を複数の製品に使い回すことで開発費をうまく分散しますが、Appleさんの場合にはiPhone一つで勝負をかけ、それでいて毎年その性能は目覚ましい進化をしているわけですから恐ろしい企業です。

最高のコンテンツを1つリリースするのに多くの時間をかけるのではなく、短期に多くのコンテンツが必要とされる時代、これから写真を学ぶなら一眼カメラではなくiPhoneの使いこなし...まんざら間違ってもいない気がします。

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