Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

JAPAN MOBILITY SHOW 2023(2)

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All Photo by inos

ダイハツブースでVISION COPEN以外のものもいくつか見てきました。歴代の名車たちが並ぶコーナー。案外ここも人気があり主に年配の方々が昔を懐かしむように写真を撮っておりました。

1931年って今から約90年も昔。車は4輪ではなく3輪が主流で、屋根さえもなかったのですね。形は車というよりバイク。その奥に見えるのがALWAYS 三丁目の夕日という映画にも登場したミゼットですね。綺麗にレストアされており今でも走れそうでした。

こちらがVISION COPENのデザインベースとなった初代コペンですね。スズキのカプチーノやホンダのビートを追いかけるように登場したと記憶していましたが、2002年とされていますからそれらの車よりずっと後でしたね。ビートが90年代前半だったかな? ユーノスロードスターが89年でしたから。

こうして見るとVISION COPENより随分ずんぐりむっくりに見えますね。軽自動車枠なので全長全幅の割に高さがあるように見えてしまうためでしょう。この車の凄いところはこのサイズで電動ハードトップを搭載している点ですね。軽なのにボタン一つでルーフの開け閉めが可能。発売当時はポルシェのオープンカーみたいに電動だ!ってディーラーに見に行った記憶があります。

この車結構いいんじゃない! と思えたのがこちら。ちょい乗りオープンカーの「オサンポ(OSANPO)。

正直会場で見ている限りはそれほど興味をそそられる車には見えなかったのですが、写真に撮ってきてこうして見ると案外実用的なんじゃないかと思えてきました。そりゃ見た目や憧れはVISION COPENの方に分がありますが、こちらの特徴は何といってもその車高かなと。

現代のオープンカーってその多くがスポーツカーベースですから車高が低く舗装道路オンリーな前提ですが、近年のアウトドアブームからも分かるように、行き先は観光地より山や川!という人も少なくないと思うのです。

そんな需要をこの2シーターオープンなら叶えてくれるんじゃないかな!と。少なくとも川や湖のほとりまで普通乗用車で行けるような場所ならこの車でも行けそうに見えます。週末のドライブは行き先を決めずこの車で山や川へ行って自然を満喫する...良さそうなストーリーです。

これは時代がそうさせているのでしょうがこの車の動力は完全なるEVだそうで、そういう意味では軽自動車のオープン2シーターで走行距離はいったい如何程確保できるのか気になるところです。ミニバンやセダンよりも小型バッテリーを搭載しそうですから、実は走行距離は150Kmです!とか言われてしまうと迂闊に山奥までこれで行くわけにはいきませんね。

だからと言ってタウンユースメインとなるとお買い物をするには荷物が載らないし...という不満が出てきそうです。この車が成功するかどうかは1度の充電で走行できる距離で決まってきそうです。

前後バンパーやサイドスカートが塗装ではなく素材無垢仕上げである点もジムニー同様、壊れたり傷がついてもすぐに交換ができるような配慮かな?と感じました。やっぱりアウトドアって高級車で床下を擦るかも?と心配しながら行くものではなく、行きたい場所へ行く!とヤンチャなものだと思います。そう考える人のために設計されたような遊び心を形にしたモデルですね。

こちらは軽バンのコンセプトカー UNIFORM Cargo。見るからにEVの未来型商用車といった感じで、働く車のベースにしてはおしゃれで先進的なデザイン。こんな車でAmazonの荷物を届けて欲しい!そんな清潔感すら感じます。

車内スペースを最大限に広げるための努力と思われる車高の低さ。フロアを低くすることで縦長の観葉植物のような荷物も余裕を持って積めるよう配慮されているのだと思います。

EVではありませんが市販車で言えばホンダのN-VANがこのクラスで大成功を収めており、バン(つまり商用モデル)でありながらオシャレなエクステリアとカラーリング、車内スペースの広さに定評があり、本来の目的である配達などの業務利用だけでなくキャンピングカーや車中泊を目的としたベース車両として活用されています。私自身も一時はN-VAN良いな!と実車を見に行ったくらいです。

そういった観点で考えるとこの車の荷室は驚くほど広くそして使いやすさを形にしたスクエア形状。キャンピングカーのベースとして好都合じゃないですか!

だとすれば気になるのは運転席助手席のシートデザインですね。フラットになるか?とかいう使い勝手は勿論ですが、普段使いの常用車として耐えうるクオリティのものかどうか。ホンダN-VANの唯一の欠点はそこにあり、実は助手席のクオリティが運転席より低く、長距離移動時には助手席の人が疲れてしまう...と言われているんですよね。人よりも荷物を載せる事を優先していますから助手席は補助席のような作りというわけ。

この車がもし市販化されるなら運転席助手席ともに乗用に耐えるクオリティのものを期待してしまいます。

こちらは上記UNIFORM Cargoのトラック版 UNIFORM Truck。簡単に言うと軽トラの未来ですな。

これはこれで見た目がオシャレなので街で見かけるキッチンカーのベースに良さそうです。私はキッチンカーに乗ったことはありませんので詳しくわかりませんが、キッチンカーは車内で調理を行う前提でしょうからそういう意味ではEVカーの電力を調理に使えたらかなり便利ですよね?

勿論走行するための電力ですから最低限走って帰れる分の電力を残す必要はありますが、移動距離はそれほど多くないけれど1日販売を続けたい!なんて使い方であればEVキッチンカーって目的と手段がうまくマッチしている気がします。

ちなみに上に掲載した展示車両はなぜか荷台で野菜の水耕栽培をしておりました。なぜ? おそらく照明装置をEVの電源で確保...という事なのでしょうが、それって移動車でなくても良いような。

こちらは着せ替え可能な軽EVコンセプトカーの「ミーモ」(me:MO)。

気楽に乗れる軽自動車というメリットをもっとファッション感覚で!という事のよう。ベース車両の見た目が可愛いのは勿論ですが、この車の特徴はエクステリアのアウターパネルを好みのデザインパーツで着せ替え可能とされている点。

ここで展示されていたモデルは、グリル周りからボディサイドに伸びるブルーの立体形状のラインが全て3Dプリンターによって作られた樹脂パーツで構成されておりポップな印象でまとめられていました。

こうしたパネルの組み合わせでデザインやカラーリングを変更できるアイデアは、かつてメルセデスベンツブランドで注目を浴びたSMARTがポリカーボネートボディのパネルで同様の着せ替えを実現しており、私もその1オーナーだったため親近感こそ覚えるものですが、実際は車購入後にパネルを交換してデザイン変更まで手を掛けることなど殆どなく、そもそも使わなくなったパネルの保管はどうするんだ?という現実の方が思い浮かびます。

とは言えパネル交換式の車にもメリットはあって、例えば走行中に擦ったりぶつけたリ飛び石などでボディに傷がついたとしてもその部分だけパーツ交換が出来たり、金属パーツではないため車の軽量化には大きく貢献してくれたりで、デザイン性以外の長所を活かす点では注目されるアイデアだと思います。

ただまあこの車の場合ホイールにはレゴブロックのように小さなパーツを嵌め込んで絵を描いたりしていますが、それって走行中飛んでいかないの?という安全面への疑問がありますし、見た目以外に車に求められる要素という観点ではあまり貢献度は多くないように思うので、需要はそれほど期待できないんじゃないかと素直に思いました。

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