Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

炎天下での作業に向けて最終兵器を投入

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All Photo by inos

昨年から気になっていた水冷ベストを入手しました。山真製鋸のアイスマンPRO X!

水冷ベストってなんぞや? という方のために簡単に説明しますと、真夏の炎天下などで仕事をする人向けに、氷で冷やした冷水を服の中に循環させる事で体温を下げる...そういうものです。昨今夏場の作業服と言えばダルマのように丸く膨らんだ姿が可愛らしい電動ファン付きの空調服が有名ですが、水冷式はその空調服の次に来るアイデアとして昨年あたりから注目されていました。むしろ昨年は注目されすぎてネット販売などでもなかなか入手が困難なほどでした。

実際の製品は上の写真にあるように比較的小型のリュックみたいな形。水冷ベストと言われなければ自転車に乗る時に背負うバックパックのシルエット。

しかしいざベストを着ようと開いて見るとジャーンご覧の通り、内側にはシリコン製と思われる青い水冷チューブが背中を中心にショルダーベルト側にも引きまわされているのが分かります。もうお分かりかと思いますがチューブの中を冷水が流れる事で体を冷やすという理屈。これ、レーシングドライバーが真夏のレースで使っているクールスーツと同じ仕組みですね。

まあこのブルーのチューブは黒でも良いんじゃないか?と思いますけどね、基本的には自分しか見えない部分なので良しとしましょう。ちなみに私が購入した山真製鋸のアイスマンベストは他社にもOEM供給されていまして、そちらであれば黒いパイプのものも存在するようです。

で、こちらが気になるバックパックの中身。冒頭で書いた ”氷で冷やした水を循環させる” というのはこういう仕組みになっています。

昨年までのモデルは凍らせたペットボトルを使用するのが一般的でしたが今年の最新モデルは専用のチャージボトルなるものが付属しておりまして、この白くて四角いタンクに水を入れ自宅の冷凍庫でカチンカチンに凍らせたものを水色の袋にセット。同時に循環用クーラントとして200cc程度の水を入れ蓋を閉じれば準備完了。

付属のバッテリーは連続使用で12時間駆動可能とされており、ショルダーベルトのポケットに収納すれば物々しさはなくスマートに使用可能。

このバッテリーはUSB-Cにて充電できますが、使用するときは専用コネクターから電力供給されるため汎用のバッテリーを使うことはできません。これもOEM品である山善ダイレクトクールであれば汎用品が使えるようですが、こちら本家山真製は専用バッテリーとしている理由がありまして、実はクーラントとなる水の循環をこのバッテリー内部に連続運用、間欠運用を切り替えできる仕組みが備わっているのです。

間欠モードは、20秒作動45秒停止と、20秒作動1分30秒停止の2モード。OEM品の山善は汎用バッテリーが使える代わりにその間欠機能を外部でコントロールする必要があり、切り替えスイッチがショルダーベルト上部に露骨に飛び出すため私は山真のバッテリー内蔵モデルを選択しました。

さて、バッテリーから続くケーブルの先はどこへ繋がっているかというと、バックパック最下部のポケットに設けられた電動ポンプ。このポンプによりクーラントである水を氷を中心としてベスト全体に循環させる...というわけです。

今年のモデルからこのポンプも防水仕様となったらしくベストの丸洗いがしやすくなったんだとか。

昨年から販売されていたアイスマンベストシリーズでしたが私がなかなか購入に踏み出せなかったのには理由があり、昨年までのモデルは凍らせたペットボトル専用でしたから、着用時は背中にペットボトル分の厚みが出っ張ってしまい、バイクレーサーのライダースーツの如く不自然なシルエットとなってしまった点にありました。

しかし2024年の最新モデルでは専用チャージボトル対応となったためスタイリッシュに使えるだけでなく、実はアウトドアメーカーであるロゴスの保冷剤 ”氷点下パック” も使えるようになりました。もちろんメーカーはロゴスの保冷剤使用に関して保証もしていませんし謳ってもいないのですが、私自身現物合わせしてみたところ上の写真にあるようにシンデレラフィットで使えそうです。

アイスマンベスト専用チャージボトルに水道水を入れて凍らせる運用に比べ、保冷剤機能として定評のあるロゴス製保冷剤であれば少なからず溶解まで長持ちしてくれそうですし、何より私自身この保冷剤を既に2つ所持していたのでそのままアイスマンベストに使えるのは良いなと。専用チャージボトルよりロゴスの方が薄型ですからバックパックがパンパンになりませんしね。

専用チャージボトルの氷が完全溶解するまでの時間は気温33℃で3時間とされていますが実際のところは多分2時間持続すれば良い方でしょう。そうしたらすかさず新しい氷と入れ替えて...これの繰り返し。どうしても予備の保冷剤をキープできない場合はコンビニで売っている冷凍ペットボトルを入れる事でも対応可。私の場合キャンプ用のクーラーボックスといくつかの保冷剤があるので、長時間使用前提の場合はそれらを駆使すれば対応出来そうです。

今年は炎天下で農作業をしたり、仕事でドローンを飛ばさなければならない状況でこのアイスマンベストが活躍してくれそうです。

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