Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

21世紀の写真家に求められるものは何なのか

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All Photo by inos

今時のデジタルカメラやカメラ付き携帯電話でシャッターを押すと、”カシャッ” とか ”ピロリーン” とかいう電子音が響きます。この時代の写真のカタチとしてすっかり定着しましたが、本当は聞こえないくらい静かにシャッターが切れるのにわざわざ電気的に音を出すなんて少し時代に逆行している気がします。カメラがあまりに進化したために、盗撮等の事件に使われぬよう携帯電話では音が消せないようになっているそうです。この調子でいくとオートフォーカスの速さが人のプライバシーを捕らえるとしてスピード制限されたり、デジタルの高解像度化が進みすぎてカメラが自動的に微妙な暈しを掛けるようなことになりそうで心配になります。

その点、フィルムのマニュアルカメラはシャッターを切るには恥ずかしいくらい大きな音がしますし、オートフォーカスなどもともと付いていませんから自分の腕次第です。仕事で使うならともかく、それを趣味として楽しむなら不便な点を自らが補ってこそ仕上がりへの反映が嬉しくあるというものです。

先日、写真好きの知人と最新カメラの ”スマイルモード” について話した時 面白い事を言っていました。スマイルモードですからフレーム内の人間の顔を認識し、それが笑った時 自動的にシャッターが下りるという機能ですが、それでは21世紀に残る写真は全て笑った写真ばかりではないかという私の意見に、それなら ”うなだれモード” を付ければいいじゃないか!というのが彼の意見。アナログ時代を生きてきた私とデジタル世代の彼との大きな発想の違いでした。

写真に限った事ではありませんが、古い技術やノウハウを新しい時代の新しい発想で埋めていく事は案外難しい事のような気がします。

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