Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

現代に展示されたのはその時代の勇気

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All Photo by inos

 

先週、まさかの定休日で出足を挫かれたgallery bauhausで開催中のロバートフランク写真展に再び行ってきました。今日は入り口もしっかり明かりが点いておりました。

会場地下フロアーには主に「Flower Is」に収められた作品、1Fにはフォードの自動車工場で撮影された作品、合計34点のゼラチンシルバープリントが並んでいました。

少し気になったのは展示されている写真のプリント方法と額装の仕上がりにばらつきがあった事。完全ノートリで黒フチが付いているものもあれば、ノートリ程度で黒フチは無いがオーバーマットのサイズに対し少し小さめで余白が出ているもの、オーバーマットのフレームサイズよりも大きくフチの無いもの、また紙質や紙の色が極端に異なっている作品など...。それでいて額装だけはばっちり統一されていたため、展示について係の方に声を掛け聞いてみると、どうやらコレクターの作品を同じ額装で展示しているとの事。なるほどそういう事ですか、と理解しました。

ロバートフランクの写真は、現代的な目で見れば、生活の中の驚くような一面を切り取ったようなインパクトも無く、かと言って戦場の現実を目の当たりにするような恐怖感もありませんが、ジャーナリズムこそが写真家の仕事と考えられていた時代に、特別な一面を切り取るだけではなく、もっと日常的に好きなものを撮ったら良いじゃないか!という、現代の写真の在り方を広めたような人ですから、その時代に撮られた写真が現代の写真展に違和感なく調和しているのももしかするとこの人ならではなのかと感じました。

私は1度見て奇麗とか美しいと感じる写真よりも、何度か見ているうちに意味が分かってくるような画作りが好きですから、今回の展示の中では「バスチーユ広場」が良かったですね。

10月29日まで開催されていますからよかったらぜひ。

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