Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

運動会の終わりはいつでも少し寂しい気分

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All Photo by inos

本日無事、お昼の飛行機にて自宅まで帰ってきました。本当は夕方の便を希望していたのですが空席の関係で早めの帰宅となりました。それでも9時開館の ”大島火山博物館” だけは見る事が出来ました。今日は宿から大島空港までと、調布飛行場から自宅までの走行ですから21km。3日間の総走行距離は143.4kmになりました。これまでは50kmを超えると膝が痛くなったりしたものですが今回はへっちゃらでした。距離のわりに相当ヘビーな旅でしたけれど...。

まだまだ気持ちは島に置いてきたままですから、今日はこの3日間を振り返ります。

自宅のMACでパノラマ写真を作成しました。三原山山頂付近から見渡せる360度パノラマを16枚の写真から構成しています。周囲全てを海で囲まれている景色はなかなか珍しいと思いますし、それが一望出来る場所も少ないのではないでしょうか?サーバーへのアップロード容量に制限がありますからフルサイズとはいきませんが、クリックすると拡大表示できます。

  

今回宿泊したのは ”源泉掛け流し” がウリの温泉宿 ”くるみや”。いろんな意味で衝撃を受けましたね。

その一つが温泉がしょっぱい...。そう海水です。伊豆大島は火山の島でありながら昔はなかなか温泉が出なかったと聞きました。ボーリングによって掘り当てた源泉は海面より低い位置なのでしょう。塩分が混ざるのも無理はありません。しかし!驚くのは、シャワーのお湯もしょっぱい...。蛇口から出るお湯も海水という事は全身洗って出てきてもさっぱりするはずもなく...。

究極の選択は、多少ベタベタするのは諦めてそのまま温泉気分を満喫する、ベタベタするのは許せない!から最後は真水で全身を洗い流す。私の性格からして後者となるわけです。夏ももう終わっていますから水道水を全身に浴びるのはそれなりの度胸が試されます。しかも朝と夜の2回、2泊ですから計4回、修業と思って頑張りました。その他話しきれないほど刺激的な宿...。気になる方は是非一度ご利用されると良いかも知れません。

初日の島一周の旅の最中、”大島一周道路” が通行止めがあった事を一昨日の日記に書きましたが、その区間は迂回路が準備されていて、立看板通りに走れば再び一周道路に戻れるのですが、実はそのバイパスされた区間に今回見ておきたかった観光スポット ”筆島” がありました。名前の由来は、海から小さく飛び出た様が筆のようだからなのだと思われますが、これは数万年前の噴火の火道だったようです。そう聞けば尚更見ておきたいと言うもの...。仕方がないのでバイパスにて通り過ぎた通行止め区間を戻り見てきました。海の中に寂しそうに立っていましたね。

道中、火の見やぐらのような防災の鐘を見かけました。なんだか実家のある長野でも昔見た事があるようなないような、懐かしいので思わず立ち止まって写真に収めました。

  

今回の旅は世間的に言えばシーズンオフなのかもしれません。ただ私の場合自転車に乗る事が目的でしたから、逆に真夏では無理なわけでして、この3日間の最高気温は26℃程度でしたが坂を登れば汗だくになるものの、しばらく休憩していると程よく涼しくなる、絶好の自転車日和でした。

でもこんな旅なら宿ではなくてキャンプも良さそうだと思えてきたり...。途中でコテージのような宿泊施設もいくつか目にしました。バーベキューとかしたら楽しいでしょうね。肉を売っているスーパーが何処にあるのか探すのに苦労しそうですけれど...。ただ、注意が必要なのは、大島では決められた場所以外にテントを張ったりしてはいけないようです。

スキューバーダイビングが盛んな場所もありました。野田浜という場所ですが、きっと体験ダイビングやスクールがあるのでしょうね。2日間通りかかりましたが、両日とも学校の授業のごとくダイバーで溢れていました。私も一度体験してみたいですね。水槽を眺めているのとはスケールが違うでしょうから。

ゴジラ。詳しい事は知りませんでしたが、ゴジラの故郷は三原山らしいです。石像があるというので必死で探してしまいました。

  

大島の溶岩は黒いのが特徴であるという事を今日立ち寄った火山博物館の情報で知りました。溶岩もその土地の地質、養分、火山の種類等によって様々な色になるそうですが、大島の場合には真っ黒です。初日に見た海岸の黒さがそれを物語っていたんですね。でも、時には茶色だったり紫だったりする場所も見かけます。トレンクルのスピードで移動していても見つける事が出来たハイコントラストな場所。紫と緑ってこんな派手な組み合わせになるのですね。優しさを感じないごつごつとした溶岩から生命が誕生する自然の強さを感じた気がします。

さていよいよ帰路につきます。大島空港ははっきり言って調布飛行場よりも立派です。でも、登場カウンターに調布飛行場行きの受付が見当たりません。畑違いを承知で、ANAのカウンターに行き「調布飛行場行きはどこですか?」と訪ねると、「あ、一番右のちょっと奥まったところです」と教えてくれました。写真でいうところの右隅の手すりに隠れてしまっている場所...。この二流っぷりがたまりません。搭乗は飛行機まで滑走路を歩きます。大きな飛行機ではあり得ない ”遊覧飛行感覚” が余計にワクワクします。

離陸後、時速360キロで遠ざかる大島をなんとかフレームに収めたくて必死に窓にへばりついてみましたが、全景を入れる事は出来ませんでした。それを撮るならきっと新島や神津島行きに乗れば真横に見えるでしょうね。

楽しかった週末が終わりを迎える寂しさにちょっと切なくなる時間...。

 

この3日間の目的はあくまでトレンクルで島を一周する事。欲を言えば三原山登頂もスケジューリング。そして、普段はなかなか予定通り物事をこなせない私にしては上出来な結果を収めました。

いつもポタリングで立ち寄っていた調布飛行場、飛び立つ飛行機を見ては「あの飛行機はどこへ行くのだろう?」そうか、自宅から飛行場までトレンクルで走れるのなら、そのまま飛行機に積み込めばどこか遠い場所へ行ける...。 そんなところから今回の計画はスタートしました。観光とも少し違う、自転車競技でもない、だからと言って大島に何か目的があるわけでもない、それならそこへ行く過程を楽しもう、わざわざトレンクルで行く意味はそこにあり、昔から私はこういうスタイル。

写真も撮りました。ひたすらペダルを漕いでいたわりには、計460枚を超えました。東京で見つけたらすぐにでもシャッターを切るような瞬間が沢山あり過ぎて、何を撮って良いのか迷う事さえありました。でもやっぱり今回印象に残ったのはこの2枚。時代の背景を知る大人と、明日に希望を重ねる若者。

近い将来、私はもう一度この場所を訪れる気がします。

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