知合いの子供の夏休みの宿題だからと「職業調査」と称して私の仕事に関する直筆アンケートが手渡されました。正直、何故お父さんやお母さんではなく会った事もない私への質問なのかよくわかりませんが、軽い気持ちで引き受けました。

しかし開けてビックリ、紙に書かれた数々の質問もさる事ながらその文字の美しさと来たら．．．。聞けば中学一年生本人の字だそうですが、そこに私が汚い文字で回答をするとまるで「先生の質問に小学生が答えました」的な絵になるわけで．．．。まあそれは持って生まれた才能！ですから仕方がないとしてこちらは内容で勝負です！

ところが、よりにもよって私の職業は大人に説明するのもなかなか難しい分野でして、たまに企業のアンケート等でも回答に困っていたところでした。よくああいったアンケートに、「会社員」っていうチェックボックスを見かけますが、あの回答は何か役に立っているのでしょうかね。会社員って幅が広すぎませんか？ もう少し具体的な回答を求めるアンケートにしたほうが有意義な気がしてなりません。

言っても私は会社員ではありませんので完全なる個人営業なのですが、職種に関しても例えば「プログラマー」とか「漫画家」とか内容を限定して言い切れるものではなく、時にはメーカーの立場として映像機器のプレゼンテーションをしますし、時にはそれらの機器の使いこなしを放送局などで教える事もありますし、時にはメーカーの設計チームにJoinして開発に関与する事もありますし、時にはユーザーの立場でセミナーを開く事もありますし、時には色んな機材を繋ぎ併せて検証に没頭する事もありますし、時には私自身がそれらの機器を使って映像制作を行う事もあります。一言ではどうにも言い表せない業種なのです。あえて言うなら映像制作ワークフローに関するテクニカルアドバイザー的な立場です。

たまにこのサイトを見ている方から「カメラマンですか？」と言われますが残念ながらカメラマンではございません。

今回頂いた中学生からの職業調査には、「その職業に就く為の方法や資格」「必要とされる人間性や考え方」「社会に役立っている点」「やり甲斐」など合計10項目ほどを書き込むのですが、非常に回答が難しいのです。仮に私が簡潔に纏めたとしても、その子が学校で提出したとしてクラスの皆や先生はそれを理解出来るのか？とか。

それでも何とか全ての回答をしました。ただ最後に残された「中学生に伝えたいメッセージやアドバイス」という一言を残しては。今の私がこれからの日本を背負って立つ中学生に何を伝えられるだろうと。これだけは明日もう1日考えてみる事にしました。