Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

今日は中古市場を視察

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All Photo by inos

東京駅から歩いて銀座へ。カメラファンの多くはこの数日パシフィコ横浜にどっと押し寄せている事と思いますが、私は明日の日曜日に参加すべきセミナーが集中しているため今日のところは松屋銀座で開催されている ”世界の中古カメラ市” へ。先の理由からこちらの会場はガラガラかと思いきや意外と沢山の来場者でびっくり。世界の中古カメラ市!だからでしょうか? よく考えてみると世界の中古カメラって何か変、逆に日本だけの中古カメラ市って見たことありませんけど...。

 

今年もシネマカメラのArriflexが展示されていましたが、値段こそついていますがこれをさすがに買っていく人はいないですよね。価格的にはこれより高いスチルカメラもゴロゴロありますが、シネマカメラの掘り出し物はないか!と見にくる人は非常に稀な気がします。これくらい本格的なものも扱っていますよ!というショップ側の看板的役割かと。

ステレオカメラもありました。数年前にはご家庭用3Dテレビなんてのが流行しましたし、最近ならVRなんて技術がどんどん広まっていますが、そのルーツを辿ればシンプルな3Dはフィルムカメラのこの時代にもあったのです。シャッターを切ると2つのレンズ越しに同時にフィルムが感光され2枚ペアの写真が出来上がり、現像したフィルムを双眼鏡のような専用スコープに差し込んで両目で覗き込むと本当に立体に見えるのです。原理は今も昔も変わらず2眼の視差を利用しているわけですが、フィルムの場合は光に透かして見るわけですから必然的にネガではなくポジに限定されるわけですけれど。

ここまで書いておきながら私もこのカメラを所有したことはなく、20年ほど前に付き合いのあったカメラマンの方が持っていて遊びで使わせてもらった程度です。当時はこれ以外に3D写真なんて見たことがなかったのですごく感動したのを覚えています。

 

近年は若者のフィルムファンが増えてきたということもあってか、昔からのカメラファンには馴染みのない銘柄のフィルムを見かけるようになりました。今日もこれらのフィルムについてスタッフの方と結構長くお話しさせていただいたのですが、RolleiやAGFAは王道としてもJAPAN CAMERA HUNTERって面白いですよね。フィルム好きの日本人の方が独自に立ち上げたブランドだと言っていました。

私が肩から提げていたFIJIFILM X100Sを見ながら「フィルムもやりましょうよ〜」と随分誘われましたが、私だってフィルムで撮る充実感や、プリントまでのプロセスに魅力は感じています。むしろそちらからスタートした世代なのでつい数年前までは ”本気で撮る時はフィルムで!” くらいに思っていました。しかしいかんせん現像やスキャンやプリントに必要な時間というのがタイムリーであるべきブログへの掲載にはアンマッチである事と、デジタルに慣れてしまった体でバシバシ撮ってしまうとお金がいくらあっても足りない...。今やフィルム撮影というのは贅沢な手段と言わざるを得ないんですよね。

ここ数年中古店で見かける機会が減っている気がするコンタックス ホロゴン16ミリ。オリジナルのGマウントで使う人はCONTAX G1やG2ボディを所有している人だけでしょうから、多くの人はこれをライカMマウントに改造して使っているはず。マウントアダプターを活用してSONY Eマウントレンズとして...みたいな使い方でしょうか。

このレンズはF8と暗いながらも、ディストーションがほぼゼロと言われるくらい真直ぐな写真が撮れるのが最大の魅力。確かに撮影サンプルを見るとそれはそれは気持ちの良い写りをしています。その実力を知っている人は買いますから、いつまでたってもこの玉は高いですね...。

結局今年も何も買わずに会場を後に。いやぁこういう情報収集が後に活きてくる事もあるんですよ。たぶん。

大通りに出たところで斜向かいにある山野楽器から何やら綺麗な声が。山田姉妹という平成の双子ソプラノデュオがデビューアルバム発売記念ライブを行っていました。ソプラノ歌手の生歌って真剣に聴いたの初めてでしたが物凄い声量と抑揚の付け方で度肝を抜かれました。また、二人がユニゾンで歌うともはや一人で歌っているかのようなドンピシャな音程。プロって凄いですね。60〜70年代カバーソングなどもあって少し癒されました。

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