Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

大人は原宿に何を思う(1)

, …
By
All Photo by inos

特に用事があるわけではなく、その界隈を歩く事に意味を見つけるような街。何かのデモ行進かと勘違いするようなこの人混みが原宿の週末。若者だけでなく大人だって少しワクワクする場所なハズ。表参道ヒルズが出来た頃から少しずつ年齢層が上がってきた気がします。

外人さんが多いのは近年全国各地共通ですね。

原宿は大きく立派なお店より、こじんまりとしていて足が止めやすく食べ歩きを実現するファストフード感覚のお店が流行ります。キッチンカーなんてのはその際たるもので、お弁当や給食といった普段食べ慣れている ”現実的な食事” とは対照的に、出先で自由な時間を過ごしているという実感が楽しめる身近な贅沢なのだと思います。原宿と言ったら ”クレープ” を思い浮かべるのもそんなところに通ずるのかなと。

歩き方だって自由。恋人とのデートは勿論、ベビーカーを押しながらの若い夫婦がいたり、キックボードで人の隙間をすり抜けるように走る少女がいたり。厳密に言えば公道でキックボードやスケボーって...という疑問もありますが、そういう細かい事はここでは言いっこなしです。

正論を押し通すだけでは生まれないような自由な発想がここにはあり、それが日常と皆が解釈していればおのずと原宿ルールが成り立っていく...。”決まり” というのはモラルの無い人がいるから作られる規則だと思いますが、ここを霞ヶ関にする必要はない。あまりに度が過ぎたらどうか知りませんが、ここだけで成立するルールがあるのならその範囲で自由にすれば良いと思います。私のような大人が訪れてもどこか解放感を感じるのはこの街にそういう自由が成立しているからなんじゃないかと。

規則を厳しくする事で成り立っている街は沢山あると思いますが、自由を尊重して成り立つ街ってあまり多くないと思います。

 

ここに奇抜な一面を見つけるのはそう難しくありません。むしろ視界の中に落ち着いた景色だけを収めるほうが無理があります。あっちを見てもこっちを見てもやり過ぎなくらいの個性で溢れている。行き交う人も裏路地のショップも聞こえてくる音楽も。

それでも不思議なのは派手な中にも美を感じる一面が確かにあって、逆にそれは少しばかり小奇麗な街よりも感じやすく見つけやすい。向かいのショップのショーウィンドウに映る影だとか、時には人が立ち止まる瞬間だとか。他人が何かに魅かれて立ち止まる瞬間って日々の暮らしの中でなかなか見る事ないですよね。

変化に富んだ街。一言で言うとそういう事なのかもしれません。

コメントを残す

*
*
* (公開されません)