Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

空が見えない夜だって地上には様々な感動がある

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All Photo by inos

雲が多くて星が見えないなら目の前の見えているものを撮ればいい...。そう考え始めていた深夜1時。愛車MINIの隣には車中泊を楽しむため川崎から来たというおじさんが一人いましたが、もうとっくに眠ってしまったのか動きの無い山中。スキー場の施設はあるもののオフシーズンにて人っ子一人いない標高2,000メートル。

ファインダーを覗いていれば何も怖いものなどないのですが、一度冷静になると急に恐怖が襲って来る感覚は否めませんでした。熊みたいな野生動物が出て来るかもしれないし、オバケが出るかもしれないし。

この場にたった1灯だけ設置された水銀燈。かなり遠くにありましたが車を停めているこちらまで十分明るい光が届いていました。霧の発生に伴い木々を通り抜ける光芒がとても美しかったです。

無数の蛾が群がる水銀灯。静まり返った深夜に虫が飛ぶ音が遠くまで聞こえてくるなんて過去にあまり経験がありません。虫が群がっているのは水銀灯だけではなくその光を目指して遠くからも飛んで来ますから想像以上に広範囲まで大量の虫が発生しています。何より地面に落ちた虫があちこちにいるわけで...。

そんな虫たちを食べに来たキツネの姿をシルエットで捉えました。85mm F1.4の解放で三脚を使って撮っていますが、上の写真の車の位置からこの撮影ポイントまでキツネに気付かれぬよう足音を立てず一歩ずつ静かに近寄って撮った1枚。

こんな時こそサイレントシャッターを駆使し無音でレリーズしたいところですが、さすがに水銀灯はフリッカーが出てしまい写真の仕上がりがシマシマになってしまいますから、そこは心を鬼にして機械式シャッターで撮っています。

このあと数歩近付いたところでキツネは逃げていってしまいました。ああ山奥まで来ているんだな、そんな当たり前の事を感じた瞬間でした。

翌朝、鬼押出しへ向かう嬬恋パノラマラインでの1枚。窓の外には見渡す限りの畑と森。もう少し広々した場所もあったのですが車を停めやすかったのがここだったのでこういう構図。北海道の富良野や美瑛あたりに似た風景ですね。本州にもこんな素晴らしい景色があるんだなぁと解放的な気持ちになりました。

写真には撮れませんでしたが群馬って断崖絶壁みたいな切り立った山もあったりして、実は大自然の偉大さを感じるにはすごく良い場所だと今回再認識しました。長野の野辺山同様にこの辺りへのドライブなんかも少しハマりそうです。

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