Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

TOKYO ART BOOK FAIR 2019(3)

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All Photo by inos

このイベントで一番楽しみにそして期待していたのがこちらの写真関連の出店エリア。出展作品にレアものがあるだけでなく、他では見たことがないような作品との出会いがあったり、出展者の知識レベルも高いので突っ込んだ会話が出来るのも楽しみの一つです。

アートな本というと絵やグラフィックデザインみたいなものが連想されやすく、写真というのはアートとはまた別の独立したジャンルのようにも感じますが、蓋を開けてみれば会場内で出展社数が一番多かったのが写真関連だったように思います。

色々な作品集などを見ていく中で突然目に飛び込んできたのがこちら。ロバートフランクのフィルムワークスボックス!

思わず「おお!」って声が出ましたね。こんな私でも復刻版の写真集 ”Americans” は所有しているくらい、写真史に名を残す著名な写真家さんですからね。今から60年くらい前、カメラが小さくなり始めた時代に、「写真というのはもっと自由に撮れば良いじゃないか」って訴え今に繋げてきた人。

そんな写真界の巨匠ロバートフランクが一時期映画の世界に踏み入れた時期があったんですね。写真家から映画監督へ。その当時の作品とドキュメンタリーがパッケージ化されたのがこのボックスというわけですね。写真集のような冊子が数冊と、DVDセット、専用アタッチケースがセットになって21,000円。これには目がくらみましたね。なんならその段ボール箱だけでもプレミアがつきそうなものですし。

出展スタッフの方も色々説明してくれて、写真も何パターンも撮らせてくれて、その勢いで買ってしまうところでした。もう家に飾っておいても良いかな!ってなノリで。見た目だって最高にカッコいいですからね。

でもそこでふと我に返りました。そりゃ懐に余裕があれば迷いなく買ったら良いですが、私はコレクターではありませんから ”手に入れる事には大した価値がない” かなと。そこにお金を掛けるなら自分でカメラを持って出かけて行って、有名写真家に負けないくらいの写真が撮れるよう努力する方が価値がありそうだと。じゃなかったら高いカメラも高いレンズもうんちくを並べて買う意味は無いですよね。人の作品を買うならカメラは要らないわけで。

と、自分に言い聞かせ指をくわえたままその場を離れました。正直その後もずっと頭の片隅から離れませんでしたけどそこはぐっと大人になって...。

こちらにも面白いものが並んでいました。これだけ見てもいったいこれが何なのか意味が分からないと思いますが、こちらは何とかっていうデザイナーさん?が作ったDMをまとめたもの。

写真展とかイベントとか企画展とか、そういった展示会って大抵事前にお得意様向けダイレクトメール(DM)を送るものですが、こちらのデザイナーさんはユーモア溢れるデザインのDMが特徴で、それが商品になってしまったというもの。

例えば写真家さんの代表的な作品を小さくプリントしそれを5,6枚まとめてラミネートするとか、透明な袋の中に透明なDMを入れるとか、言葉で表現するのが難しいですが、その一つ一つを手に取って写真撮影してくるのもいささか失礼かと思い、ここではこの展示全体を撮らせてもらいました。どれも一つ500円くらいでしたからいくつか購入してコレクションするのも面白いかもしれませんね。本を読むときのしおりとして使ってもきっとお洒落でしょう。

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