Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

TOKYO AUTO SALON 2020(11)

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All Photo by inos

DAMDと言えば昨年スズキジムニー用キットとしてベンツゲレンデのミニバージョン ”Little Gディフェンダーのミニバージョン ”Little D を発表し注目されましたが、今年は方向をがらっと変えて古き良き時代のクラシカルなカスタマイズを提案してきました。

全体的に懐かしさを感じるカラーリングと艶感ですが自家用のロゴがそれを後押ししている気がします。表面の錆までもがエイジング塗装によってリアルに再現されていますが本当に錆びているわけではありませんからこれ以上広がっていく事はないので心配ご無用。確かこの車はこの雰囲気を出すために塗装ではなくペンキをハケ塗りしたと言っていたような。

こちらの黄色いデモカーは初代ジムニーをモチーフに作られたそうで、フロントグリルの横スリットがそれを物語っています。これだけクラシカルな雰囲気が完成していると、見た目と運転した時のギャップが凄いでしょうね。インテリアはシートカバーなどで作り込めますが乗り心地自体は現代の車でしょうから。

上半分のグレーの塗装はこちらもチッピング塗装っぽい仕上がりになっていました。展示車両は流石に綺麗なので汚れ一つありませんが、悪路走行後にはうっすらと埃を被って良い具合に艶が収まって馴染むでしょうね。ただ、洗車した後の拭き取りは大変そうです。

DAMDさん2台目の ”Doronco” と名付けられたこちらのジムニー、上の黄色いジムニーと並んでとても存在感があります。

DAMDさんの上手いところはトータルコーディネート。ズバリそこに尽きると思います。他のメーカーがバンパーやフェンダーだけのパーツ開発に留まるのに対し、DAMDさんはベース車両が分からなくなるくらい車全体で形にしている...。ピンポイントではなく全体を俯瞰で見ながらデザインしている感じがするのです。

水色ジムニーもエイジング塗装がされているのは勿論ですが、この半艶のような仕上がりが実に上手いと思います。ツヤツヤでは新しさが出てしまいますし、艶消しではフラットすぎる、半艶仕上げで部分的に艶消しにしたり艶を出したりすることでそのムラで上手く時代を表現しています。

形状からして恐らくAPIOさんのリアラダー(ハシゴ)だと思いますが、本来ブラック1色なところこちらもエイジング塗装をしたことで違和感なくリアビューをまとめています。ちょうど学校のプールの脇や貯水タンクにあるハシゴなどがこんなイメージじゃないでしょうか。

昔の車ってなぜかサイドにこうしたラインが入っていましたね。それもペイントではなくこんなふうにプラスチックのパーツを貼り付ける感じで。

一説には駐車場などで隣の車にドアを当てられてもボディそのものがダメージを受けないようガードする目的と言われ、また、黒っぽいラインとする事で明るいボディカラーでも汚れが目立ちにくいとも。良い感じに再現されていると思いました。

今年もジムニーカスタマイズに期待して訪れたDAMDさんブースでしたが、掘り出し物はこちらにありました。この日1番のお気に入りはこの車!

ホンダのN-VANをベースに作られたこちらの ”DENALI” カッコイイじゃありませんか! 車中泊キャンプを前提とするには丁度良いボディサイズのN-VANを外見もそれっぽく作り上げた感じ。ボディカラーもまたイカシテル。

この顔つき、なんでしたっけ昔こういう車ありましたよね? 私にはその車種が思い出せないのですがとにかく現代の日本車っぽさが微塵も感じられなくてとてもお洒落なのです。

新型ジムニーが爆発的人気になっているのもその理由はあの外見にあると言われていて、そこを追求すれば昔ながらのスクエアデザインがお洒落と捉える人が多いからだそうで、その観点でいえば現代車のデザインというのは妙に丸かったり、複雑な形状をしていたり、キラキラしていたりしますが、それがかっこいいかと言うとちょっと違うような気がする。モノには最高に似合う形というものがあるのでしょうね。

音楽だって、やたら難しいコードを使ったり転調を繰り返したからといって心地良い曲になるわけじゃない、案外シンプルなコードで単純なメロディーのほうがしっくり来たりする。

DAMDさんの提案はそういった事を形で表しているようでなんだか説得力を感じました。

リアビューを見てくるのを忘れましたがこのフロントは文句のつけようがないくらい良い感じに仕上がっています。これがキャンプ場などに停まっていたらちょっと一目置かれますよね。

同クラスの車ではスズキエブリィがありますが、カスタムカーの仕上がりでは他のどのメーカーと比べてもDAMDさんに軍配が上がる感じ。車内の使い勝手はどうなんでしょうね。シートアレンジとか収納スペースとか。少なくともジムニーよりは自由度が高いでしょうからこれから1人や2人でバンライフを考えるなら最高の選択な気がします。

こちらもDAMDさんのデモカー。同じくホンダN-VAN ベースの ”MALIBU”。その名の通り海を意識したカスタムの方向性でボディカラーは明るめのブルー。

展示レイアウトの関係で随分奥まった場所に配置されていたのは勿体なかったですね。後ろのほうは照明も届いていなかったですし。

マリンスポーツという意味ではサーフボードを載せたりダイビングのツールを無造作に積み込むのが似合いそうで、どちらかというと若者受けしそうな色や形ですね。上で紹介した赤いN-VANは大人に似合いそう。

ジムニーオーナーだから思うのですが、やはりリアハッチは上に開くのが実用的ですね。雨天には最高にありがたい。ジムニーみたいにスペアタイヤをリアハッチに搭載する車は横開きが多いのですが、雨天には何も良いことは無く...。狭い駐車場で後方に障害物がある場合にも上に開く方が多少スペース効率良いですしね。そこだけはジムニーが使いづらいと感じるポイントです。

オートサロンでおなじみとなったDAMDさん、来年はどんな車を作ってくれるでしょうか。

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