Simply mini J

1日5分、その日の自分を振り返る時間を作りなさい。
    昔そんな話をお坊さんから聞いた。

一人運動会、初日

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All Photo by inos

  

運動会のシーズンで、30も半ばを過ぎてメタボも人並みに進行中とくれば、いっちょ体を動かしましょうという週末です。

予定通り、我が家のある西東京市から調布飛行場までをトレンクルで走行し、空港で折畳んで伊豆大島までひとっ飛び。大島を一周するプラン。朝7時に自宅を出発し、8時には空港にてチェックイン。さすがに自転車を持ち込んでいるのは私だけでして、5kgを超える手荷物は超過料金を取られますから、あれもこれもで私は2,000円程度多めに支払いました。それでも往復割引が適用されていますからプラスマイナスゼロ位ですけれど。

20人弱が搭乗可能な小型飛行機の加速力はなかなかのもの。私としてはボーイング767/300が最高に引きが強いと思っていましたがそれを凌ぐかもしれません。小さいだけにフラフラしますし時に斜めにスライドするように飛ぶ瞬間がありますから、飛行機酔いする方にはおススメできませんが...。飛行高度はジャンボのように雲の上!ということはなく ”現実的な高さ” ですね。下がよく見えるので怖さがあります。以前、スカイダイビングをした時より低いと思われますから4,000メートル以下でしょう。

  

調布飛行場から30分程度で大島に到着。遊覧飛行のようにあっけないです。ターミナルを出た所で早速トレンクルを組み立て始めるとタクシーの運転手さんやらお迎えの人やらに声を掛けられて、「高いのかいコレ」とか、「こんなに小さかったらいくら漕いでも進まないでしょ?」とか、「町長さんも折りたたみ自転車が欲しくて懸賞に応募したけど外れたってよ」とか、とにかく会話が弾み皆が注目する中作業続行です。大島の人達は気さくな方が多く皆すれ違いざまに挨拶を交わします。なんだかほっとする島です。

さて、飛行機に自転車を積むときはタイヤの空気を抜いておく!と何処かのサイトで読んでいたので私も右に習えでそうしました。気圧の変化で破裂しないようにするための対策なのだと思いますが、携帯用エアーポンプで空気を入れ始めるとそこでまた、「ほう~便利なものがあるなぁ...」と興味津々、愛想良く笑っておきました。別れ際に島一周の話をすると、「それなら、時計回りに周るよりも反時計回りに周ったほうが坂が少なくて楽だよ」と教えてくれました。こういう情報ありがたいですね。ホテルに荷物だけ預かってもらい、最低限の装備だけで早速島を一周します。実は今回宿泊する宿は夕食が18時に設定されていて、チェックイン時に「18時ですからね!」と念を押されてしまったため、何としてもそれまでに一周50kmを走破して帰って来なければならなくなりました。かなりのプレッシャーです。この時点で時刻は11時。お昼も食べなくてはいけませんし...。

  

  

伊豆大島はあの三原山がありますから火山の島です。陸地は勿論ですが海岸沿いに見えるゴツゴツした岩も溶岩が冷えた姿です。ですから大島の海岸は真っ黒なんですね。初めにこれを見てしまうとちょっと怖い感じすらしました。そして先日の台風15号の影響と思われる被害もあちこちに見られ、道路に大木が転がっていたり、竹や樹木が倒れてきて道を塞いでいます。路面も決して良いとは言えない状況でしたからよく見て走りました。途中でパンクではテンション下がりますからね。

所々で気になる風景があると立ち止まっては写真に収め、また走り出す、そんな繰り返しでした。そして面白い看板を発見!「ワナに注意!」。何の罠だか知りませんがその後は罠にだけは注意して走りました...?!。

でもそんな冗談を言っていられるのも初めのうちだけでした。その後コレでもかというくらい上り坂が待ち受けていました。確かにネットで「6km以上上り坂が続きます」みたいな情報を読んでいましたが、想像を遙かに超えるものでした。ただ長いだけならともかくその急勾配ときたら驚きます。三原山に登っているわけではなく島を周遊するわけですから普通に考えれば標高はそれほど変化しないはずですが、Edge800のGPS計測によると実にその標高差360mを超えており、それって三原山山頂が750m程度と言われていますからその半分まで登ったことになります。あまりにキツすぎてあの軽量なトレンクルを押して歩きました。歩行速度約3km、”夕食抜き” が頭を過ぎりました。

昼食を済ませ真剣に走り始めたのは12時頃でしたから、6時間で50kmを走るためには8.3km/h以上の平均速度が必要です。それも止まらずに走り続けた場合の話、実際は休憩もするでしょうし信号待ちもあります。見どころで写真を撮るため立ち止まれば一気に平均速度は落ちます。これはまずいということになり、上り以外は本気でペダルを漕ぎ続け、最高速度も45km/hを超えていました。無理しすぎて膝が痛くならないようにと祈りながら。

これまで東京都内でポタリングしている程度でEdge 800のバッテリーが無くなることはありませんでしたが、今回は大島一周の前に、自宅から空港までを走っていましたから、後半でディスプレイに表示されるバッテリー残量が心もとなくなりました。しかし、こんな事もあろうかと!今回はUSBで電源供給可能なエネループをサブ電源として持ってきていましたから、徐にUSBケーブルを接続し外部電源供給しながら走りました。Edge 800の最新ファームウェアならこんな使い方も出来るようになっています。

 

伊豆大島の見どころの一つ、”地層大切断面”。高さ30メートル、長さ600メートルにも及ぶと言われ、話によると2万年分の歴史が積み重なって出来た地層なんだとか。確かにこの規模のものでこれだけはっきりとした形の地層は見た事がありません。こんな立派なものですからさぞ人気スポットやらパワースポットになっていて観光客が溢れているだろう?と思いきや、ひとっこひとりいません。私だけ...。そんなものでしょうか。

さてこの地層が見えればゴールまであと数キロです。この辺りも十分な上り坂なのですが、それまでのキツイ山越えを経験してしまうと大した事には感じません。ラストスパートは少し物足りないくらい。真剣に走った島一周は思いの外早く帰ってこれてしまって、16時半にゴールしました。途中、通行止めがあったのには動揺しましたが...。自宅から空港までの距離も入れた全走行距離は68kmでした。

今日最初に掲載した灯台は私のスタート地点でありゴール地点、元町港です。丁度日が傾いていてローソクのように見えないかと撮ってみましたが、もう少し夕暮れのほうが良かったですね。いえ、夕食は欠かせなかったものですから早々にホテルに戻ったのでした。

明日は元気なら三原山登頂を予定しています。今日の上り坂が2倍続くかと思うと、心が折れそうですけれど。

 

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